【スプリンターズS】武、ラインでマジック披露
2018年9月26日 05:30 【G1ドキュメント・栗東=25日】不滅の金字塔JRA通算4000勝にあと3勝と迫った武豊。達成の瞬間は土曜の阪神か、日曜の中山か。それとも京都、東京開催まで“持ち越し”となるのか?ファンもやきもきしながら、カウントダウンを見守っている。
しかし、誰もスプリンターズSでのメモリアル達成を口にしない。起用されるラインスピリットはそれほど可能性のない馬だろうか。オサムは歴史的な大駆けもありだと思っている。
武豊は当初ダイアナヘイローでの参戦を予定していた。しかし11着に敗れたセントウルS後に鼻出血が判明。戦線離脱を余儀なくされた。そこでスピリット陣営から声が掛かった。主戦からの乗り代わりは陣営もつらい決断だったと推測できるが、ここに“勝負気配”が垣間見えるのだ。担当する瀬戸口厩務員は7歳秋を迎えての充実ぶりに驚く。
「セントウルSは雨も降る道悪で“これは用事なしだな”と思っていたけど、よく頑張ってくれた。これこそ力を付けている証拠なんだと思う」
これまで46戦8勝を挙げる同馬だが、オープン特別を3勝しただけで重賞のタイトルはない。
「今年の淀短距離Sなんかは強かったからね。58キロを背負ってあんな勝ち方ができるのかという内容。重賞の壁は厚い。まして今回はG1だから」とかぶりを振るが、「どこかで一つ獲りたいと思う。あとはユタカマジックに期待やな」と笑った。
4000勝を目前によみがえった“ユタカ・マジック”のフレーズ。過去2桁人気馬が繰り返し激走したスプリンターズS。今年は武豊が台風の目になる。