【ジャパンC】Cデムーロ意気込む 「日本一勝ちたいレース」
2018年11月22日 05:30 連覇を狙うシュヴァルグランの手綱を取るのは、ピンチヒッターのクリスチャン・デムーロ(26)。「日本で一番勝ちたいレース」と語るジャパンCへの意気込みを聞いた。
――シュヴァルグランとは初コンビ。騎乗予定のボウマンが騎乗停止になったため依頼が来た。
「とてもびっくりしたけど自分にとっては“グッド・ギフト”だと思った。日本で一番勝ちたいと思っていたのがジャパンC。そのジャパンCを昨年勝った馬に乗ることができてとても幸せ。ビッグチャンスだと思う」
――1週前の追い切り(CWコースで3頭併せ、馬なりで6F80秒1〜1F11秒7を計時)で初騎乗。またがっての印象は。
「乗る前も、乗った後もいい馬だという印象に変わりはなかったが、コントロールしやすい馬で、とてもいい感触を持った」
――最終追い切りは坂路で併せたが感触は。
「追い切りはしまい重点の指示だったが、いい動きをしていた。先週より今日の方がさらに状態は良くなっていると感じた」
――どのようなレースをしたいと考えているか。
「(シュヴァルの)レースは全てチェックした。今回も昨年と同じようにスタートを決めていいポジションを取りたい。東京の芝2400メートルは広くて大きなトラック。言うなれば左回りのロンシャンコースのようだね。枠番は1〜7がいい」
――ライバルに関して。
「アーモンドアイが気になる。凄くいい脚を使う馬だから僕はシュヴァルのスタミナを生かすように、アーモンドより前で競馬をすることになるだろう。ほかにもスワーヴリチャード、サトノダイヤモンドと強いメンバーがそろった。スワーヴには兄(ミルコ)が乗っているけど、それは関係なく自分の馬に集中するだけ」
――19歳のときに船橋競馬場に短期免許で来て以降は毎年、JRAで騎乗。13年桜花賞(アユサン)も丸山のケガで急きょの代役Vだった。いきなりでも結果を出すのはなぜか。
「騎乗するコースや騎乗馬のレースをとてもよく見ている。勝つためにいろんなものを見ている。似ているところもあるが、船橋からイタリアに戻ってから、自分はもっと、よりプロフェッショナルになったと思う。その後に桜花賞を勝たせてもらってフランスでも契約が取れた」
――兄ミルコは昔からクリスチャンを天才と言っていたが。
「うれしい。でもミルコはもっと凄いよね。とにかく騎手は勝つことが一番大事だと思っている」
――目下6週連続で外国人騎手がG1を制している。
「外国人だからとかいうことではなく、競馬はいい馬に乗れば勝つ。馬が全て」
――将来兄のように日本の免許を取りたいとは思っているか。
「そういう希望は持っている。いつになるかは分からないが、勉強して準備が整ったら。今回はジャパンCを勝つという夢をかなえたい」(聞き手・秋田 麻由子)
◆クリスチャン・デムーロ 1992年7月8日生まれ、イタリア出身の26歳。日本で騎乗する兄ミルコだけでなく、父やいとこもイタリアの元騎手。姉パメラは調教師という競馬一家に育つ。09年にイタリアでデビュー。11年にイタリアリーディングを獲得。現在はフランスを主戦場とし、今年はオルメドで仏G12000ギニーを制した。日本では11年1月、船橋7Rで初騎乗。2戦目の同8Rで日本初勝利を挙げた。JRAでは11年2月に初騎乗。12年1月小倉11Rで初勝利。13年桜花賞でG1初制覇。JRA920戦136勝(重賞9勝)。1メートル65。血液型A。