【秋華賞】ダムゼル 無傷4連勝へ軽やか「いい追い切りができた」

2019年10月10日 05:30

<秋華賞>ウッドチップコースで追い切るサトノダムゼル(撮影・郡司 修)

 【G1ドキュメント・美浦=9日】週末の競馬に影響しそうな台風19号の動きは気になるが、追い切り日の美浦は抜けるような青空が広がった。湿度も低く、取材に駆け回る鳥谷越の足取りも軽い。心なしかサラブレッドの走りも素軽さがグンと増した印象。中でも際立ってシャープな動きを見せたのが堀厩舎が送り出すディープインパクト産駒サトノダムゼルだ。

 新装されたWコースで、しまい重点の単走。京都への長距離輸送を考慮して控えめのメニューも、ゴール前のフットワークは躍動感にあふれていた。堀厩舎のスポークスマンとして、初めて共同会見に登場した上原助手も「今日は反応と真っすぐ走れるかを確認。いい追い切りができました」と滑らかな口ぶりで好仕上がりをアピールした。

 体質の弱さからデビューが今年6月と遅れたが、非凡な性能を示すパフォーマンスで無傷の3連勝中。同助手は「過去3戦とも違う競馬場(東京、新潟、中山)で、デビュー戦は出遅れて後ろから、その後2戦は先行と自在性がある」とセンスの良さを強調する。さらに「レースを使いながら馬体がしっかりして、精神的な落ち着きも出てきた。体質強化が一番大きい」と、非凡な成長力があることもアピールした。

 台風19号の影響でレース当日は馬場悪化が懸念されているが、同助手は「3戦中2戦で重馬場をクリアしているし、内容も悪くなかった。マイナスにはならない」ときっぱり。初重賞挑戦がG1とあって楽ではないものの、名門厩舎が慎重に育てて送り出す、全く底を見せていない逸材。既成勢力を一蹴して頂点に君臨する可能性も十分にある。

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