【有馬記念】国枝師 アーモンド吉兆サイン「もっと強くなる。そういう競馬を」

2019年12月19日 05:30

<有馬記念>大久保洋吉元調教師(左)からインタビューを受ける国枝栄調教師(撮影・西川祐介)

 濃霧の最終追い。動きを満足に確認できなかったのは、アーモンドアイを管理する国枝栄師も同じ。調教後、取り囲む報道陣に「見ての通りだよ。取材に来たみんなも残念だろう。せっかくの有馬記念の追い切りなのにね」とぼやいた。だが、霧の中で追い切るのはこれが2度目。アーモンド伝説の幕開けとなった昨年の桜花賞の最終追い以来だ。「桜花賞は勝った。ということは吉兆のサインだな」。冗舌は余裕の表れでもある。

 ルメールには「先週と同じ感じで」と指示を出した。11日の1週前追いは同じノチェブランカを相手に5F65秒6~1F11秒8で2馬身先着。今回は霧のため計時不能となったが、再び同じ相手を突き放した。「動きが見えたのは直線だけだが伸びも反応も上々。昨秋も秋華賞を使ってジャパンCに向かう過程で一段階上がった。今回も同じように休み明けを使って内面的なものがしっかりした」。師は自信たっぷりにまくし立てた。

 国枝師は07年にファン投票19位、9番人気のマツリダゴッホで有馬を制している。「あの時は俺は自信はあったのに誰も取材に来なかった。気楽な立場だった」と振り返る。今年はファン投票1位、1番人気有力の馬で臨む。「今回は真逆の立場。いい緊張感がある。これだけ注目されたら勝った時の喜びも大きいだろうね」。師はしみじみと語ってから、こう締めくくった。「ファンの熱意でこの舞台に立つことができた。もっと強くなる。そういう競馬を見せたい」。ファンも含めたONE TEAMで、今年最後の一戦に挑む。

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