【プリンシパルS】フウジン、レーンで必勝態勢 相性抜群の堀厩舎とタッグ

2020年5月8日 05:30

サトノフウジン(撮影・西川祐介)

 競馬の祭典への最終切符をつかめ。土曜は東西でダービー出走を懸けた大一番。1着馬のみにダービーの優先出走権が与えられる東京の「プリンシパルS」は17年セレクトセール当歳セリで2億円(税別)で落札された高額取引馬サトノフウジンが新たにレーンを鞍上に迎えて勝負気配。

 父は大種牡馬ディープインパクト。母コンテスティッドは米国G1を2勝した名牝で、全兄には重賞勝ち馬ギベオン(18年中日新聞杯)。当歳にして2億円の値をつけた黒鹿毛の良血馬が、最後のダービー切符を懸けて府中での大一番に臨む。

 当初は皐月賞参戦プランもあったが、ここに目標を変更。じっくり乗り込んだことで充実度が増してきている。6日の最終追いではWコースで格上のカウディーリョ(4歳オープン)相手に2馬身先行して併入した。時計は5F71秒6~1F13秒5ながら走りは迫力満点。森助手は「追い切りは手応えにも最後まで余裕があっていい動きだった」と目を細める。

 デビュー前から注目を集めてきた同馬の潜在能力は一級品。ただ、初戦、2戦目とスタート後にダッシュがつかずに最後方に置かれるなど粗削りな面も目立った。しかし、前走・フリージア賞では一変、道中中団から直線で内を突いて差し切る“優等生”なレースで勝ちきった。「テンションは高い中でも気性面の成長は感じている」(同助手)とメンタルに進境ありを示した。

 今回は鞍上に堀厩舎とのタッグで今年【6・3・2・2】と抜群の相性を誇るレーンを迎え、必勝態勢。一気に相手は強化されるが、「レースに落ち着いて臨んで能力を出せれば好勝負できる」と陣営の鼻息は荒い。「まだ心身ともに良くなりそうな雰囲気はあるが、まずはこの舞台でどういう走りをしてくれるか期待したい」。未完成だからこそ、ここを突破すればダービーへ夢は大きく広がる。

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2020年5月8日のニュース