【エルムS】タイムフライヤー、松田師納得の“V”TR調整 北の重賞初制覇へ復活前走と同パターン

2020年8月6日 05:30

タイムフライヤー(撮影・千葉茂)

 札幌では古馬の砂の猛者が集う「第25回エルムS」。来年2月で70歳定年を迎える松田国英師(69)がタイムフライヤーで念願の北海道重賞初Vに挑む。

 2連勝でダート重賞のタイトルを手に入れる。タイムフライヤーはルメールを背にダートコースへ。入場直後から折り合いを確かめながら向正面へ誘導。3~4コーナーから徐々にペースを上げると、馬なりでも力強い脚さばきでフィニッシュした。全体時計は5F73秒4~1F12秒6と目立たないものの、息遣いや気配の良さが十分に伝わる最終リハだった。ルメールが好感触を口にする。

 「2週前に競馬をしたばかりで無理をしなかったけど、コンディションは良さそう。単走で少しペースを上げました。反応、フットワークも良かったです」

 松田師も納得の表情だ。「先週の土曜日に時計(札幌ダート6F81秒8)を出して、気持ちも体もできています。函館と同じような調整にしました。青写真通りの仕上がりです」と笑顔を見せる。

 前走・マリーンSはメンバー最速の末脚(3F37秒3)で快勝。17年のG1ホープフルS以来の勝利を手にした。トレーナーは「強かったです。最後は突き放していたからね。体幹がしっかりしていなかった時はオーバーワークの後、回復するのに手間取った。今は追い切る前や後も何の問題もありません」と芝&ダート重賞制覇が懸かる本番を見据える。

 JRA重賞58勝、同G1・14勝を誇る名伯楽は来年2月に定年を迎える。今年が札幌ラストイヤー。まだ手にしていない北の重賞を全力で獲りにいく。

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