【小倉2歳S】武メイケイエール“初もの尽くし”V!はとこ武英師&ミッキーアイル産駒も重賞初V

2020年9月7日 05:30

<小倉2歳S>降りしきる雨の中、レースを制した武豊騎乗のメイケイエール(左から2頭目)(撮影 中村達也)

 「第40回小倉2歳S」は武豊騎乗2番人気のメイケイエール(牝=武英、父ミッキーアイル)が、好調“白一族”の流れにも乗り、好位から差して重賞初制覇。管理する武英智師(39)もうれしい重賞初タイトルとなった。

 雨ニモマケズ、風ニモマケズ。メイケイエールが大外から一気差し、デビュー2走目で重賞初勝利を飾った。新種牡馬ミッキーアイル産駒はいきなりの重賞ゲット。管理する武英智師もJRA重賞初Vと“初もの尽くし”となった。

 レースは後方から。行きたがるそぶりを見せた。前半600メートルが33秒8、重馬場を考えれば速い。中団の外で運んだ。全馬が馬場の悪い内を避け、外に進路を取った。大外からひと追いごとに差を詰める。先に抜け出したモントライゼをかわし、1馬身1/4差をつけてVゴール。小倉2歳Sトップタイの4勝目となった武豊が切り出す。

 「強かったですね。元気が良すぎて抑えるのに苦労したけど、乗り味は抜群。決してスムーズではなかったけど、いいレースができました」

 武豊と武英師ははとこの関係にある。武英師はJRA重賞のべ14頭が出走して初勝利。レース後には“グータッチ”をして喜びを分かち合うシーンがあった。トレーナーは勝ったことより、まずは馬が無事にレースを終えたことに胸をなで下ろした。

 「初の重賞というより、無事に競馬をして無事に終わった。栗東に帰って馬の無事を確認して、初勝利を楽しみたいと思う。スタートをして(ハミを)かんでいたし、まだ課題も多い。道悪でスタミナも使ったと思うけど、それでも伸びてくれた。やはりポテンシャルは高いですね」

 賞金を加算できたのは大きい。「春はクラシック路線になるのかな」と期待を膨らませた。白毛の母シロインジャーは近親に同じく白毛馬で札幌2歳S勝ちのソダシ、昨年のレパードSを制したハヤヤッコなどがいる、今、注目の血筋“白一族”だ。流行にも乗り、開業3年目のフレッシュな厩舎が新風を吹き込む。

 ◆メイケイエール 父ミッキーアイル 母シロインジャー(母の父ハービンジャー)牝2歳 栗東・武英厩舎 馬主・名古屋競馬㈱ 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績2戦2勝 総獲得賞金3835万7000円。

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