【秋華賞】勝ってアーモンドと史上初“3冠牝馬対決”必ず!ノルマンディー岡田代表「強い馬に当てていく」

2020年10月14日 05:30

史上初の無敗牝馬3冠へ。厩舎周りを運動するデアリングタクトを朝日が照らす

 最初の世代は2011年生まれ。デアリングタクトは7世代目の1頭だ。岡田スタッドを母体とする(株)ノルマンディーサラブレッドレーシングは新興のクラブ法人。これまでアナザートゥルース(今年のダイオライト記念など)やルールソヴァール(18年佐賀記念)などダートでの活躍馬が目立った。意外にも!?G1初制覇がデアリングタクトの桜花賞だった。岡田将一代表(41)は素直な気持ちを口にする。

 「正直言って、クラシックを意識した馬集めをしているわけではないですし、意識できる馬も初めてでした。かといって特別なことをするわけではなく淡々と進めてきました。ここまで来たら何としても3冠を達成してほしいですね」

 簡単に2冠を達成したわけではない。桜花賞は極悪馬場を克服し、絶望的とも思える位置から圧巻の差し切り。オークスは後方から馬群を縫うように伸びた。「いずれも楽な競馬ではなかっただけに松山騎手に感謝するところが大きいですね。また、エルフィンSを勝った後、こちらとしては桜花賞の前に1戦挟むつもりでしたが杉山(晴)調教師から“直行でいかせてほしい”という申し出がありました。今となっては大正解でした。調教師をはじめとする厩舎スタッフにも感謝しています」

 無事に3冠を達成した暁には牡馬や古馬との戦いに打って出るつもりだ。「どこまでの馬なんだろう、と問いかけなくてはいけないと思っています。そのためにはアーモンドアイやコントレイルなど強い馬に当てていくという一択です。コロナ禍の現状では何とも言えませんが、いずれは海外という選択肢もあるかもしれません」

 年内でいえば秋華賞の結果次第でジャパンCに向かうプランがある。そうなれば、年内で現役を終える予定のアーモンドアイと史上初の“3冠牝馬対決”が見られるかもしれない。「ファンあっての競馬ですから、ファンが楽しめるローテーションを組みたいですね」と口にした。

 桜花賞とオークスは競馬場で応援することができなかったが今週末は京都に向かう。「何万人というファンの方に囲まれて、というのが理想ですけど、こればかりは仕方ないです。春の2冠は行けなかったので最後くらいは近くで見てあげたいですね」。久しぶりに目の前を走る孝行娘に精いっぱいのエールを送る。

 ◆岡田 将一(おかだ・まさかず)1979年(昭54)8月14日生まれ、北海道出身の41歳。(株)ノルマンディーサラブレッドレーシング代表。父は岡田スタッド代表の岡田牧雄氏。弟は(株)ノルマンディーオーナーズクラブ代表の岡田壮史氏。おじはビッグレッドファームグループ代表の岡田繁幸氏。

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