【阪神JF】メイケイエール 主役は“王道”ディープの血を持つファンタジーS覇者 いざ白毛一族対決!
2020年12月8日 05:30 ついに“秋G1・1番人気神話”が崩れた。先週チャンピオンズCで単勝1・4倍支持のクリソベリルがまさかの4着。流れは波乱に傾きつつある。今週は「第72回阪神ジュベナイルF」が行われ、ともに無傷3連勝で臨むソダシとメイケイエールの白毛一族の激突が話題。人気は白毛のインパクトが強烈なソダシの方だろう。過去10年の傾向から勝ち馬をあぶり出す「G1データMAX」もこの2頭が一騎打ちとの分析だが…。
(1)ステップ 最も重要視すべきはステップレースだ。過去には新馬戦から即連勝したジョワドヴィーヴル(11年)のような天才肌もいたが、これは例外。重賞レースをステップにした馬が圧倒的な強さを見せている。過去10年では前走ファンタジーS組が【3・2・1・34】。勝率7・5%、連対率12・5%でリード。アルテミスS組が【2・3・2・21】。勝率7・1%、連対率17・9%で続く。
ファンタジーS組は優勝馬のダノンファンタジー(18年)→レシステンシア(19年)が連勝中。今年ファンタジーSが阪神施行だったことから、より直結は間違いない。優勝馬メイケイエールはもちろん、2着オパールムーンも有力視。
ファンタジーS組が1Fの距離延長に課題を残す中、アルテミスS組は距離の経験が強み。今年はソダシを筆頭に3頭が出走。いずれも有力だ。今年は例外的に牡馬混合のサウジアラビアRCから参戦するインフィナイトが脅威。離された2着だが、これにはアルテミスS上位と同等の評価を与えるべき。
(2)ディープの血 過去10年の種牡馬別成績でトップはディープインパクト。11年ジョワドヴィーヴル、14年ショウナンアデラ、18年ダノンファンタジーの3頭の勝ち馬が出て【3・1・2・12】。次点が昨年レシステンシアがレコード勝ちのダイワメジャーで【2・0・1・17】。今年はファンタジーS3番人気サルビアがスタンバイ。
今年、注目のディープインパクト産駒は国枝厩舎のサトノレイナス1頭のみ。寂しいが活躍はすでに次世代=ディープの後継種牡馬に移行している。昨年はキズナ産駒のマルターズディオサが2着。今年はキズナ産駒(ドリアード)に加え、エイシンヒカリ産駒(エイシンヒテン)とミッキーアイル産駒(メイケイエール)が大舞台に駒を進めて来た。特に優れたマイラーとして活躍したミッキーアイル産駒はこの舞台への適性は当然、備えているだろう。
(3)関東馬 毎年阪神JFで存在感を発揮する関東馬。20年平地G1はここまで関西馬の14勝、関東馬7勝(うち、アーモンドアイ+グランアレグリアで6勝)で西高東低に変わりないが、阪神JFは関東馬が強い。過去10年で3勝のみだが2着4回、3着6回。明らかに出走頭数で勝る関西馬が1~3着を独占したのは18年だけ。必ず1頭は絡めたい。
特に阪神JFに実績のある国枝厩舎(09年アパパネなど)が送り込むサトノレイナス、手塚厩舎(11年2着アイムユアーズ、17年3着マウレア、19年2着マルターズディオサ)のユーバーレーベンは要警戒だ。
2歳牝馬に関西圏への長距離輸送は大きな負担になるが国枝厩舎や手塚厩舎のような実績厩舎にはそれを克服するノウハウがある。
結論 最有力のステップレース・ファンタジーSを1番人気に応え快勝したメイケイエールが不動の主役。父は阪神JFに強いディープインパクトの血を引くミッキーアイル。距離延長は歓迎だ。1番人気の連勝にストップが掛かった“流れ”を考えれば、人気をソダシに譲り、2、3番人気が望ましい。
最大のライバルはソダシ。同じシラユキヒメ血統でともに3戦無敗。アルテミスSが完璧な内容だった。この2頭に迫るのが国枝厩舎が送り出すディープ産駒サトノレイナスとファンタジーS2着のオパールムーン。血統面でダイワメジャー産駒サルビアを激穴として挙げておく。馬券はメイケイ1着固定、2、3着にこの4頭を据えた馬単と3連単で勝負!!(データ班)