【中山記念】サンアップルトン 先週除外が吉?過去4勝の柴田善と重賞初制覇だ「開幕週の馬場もいい」
2021年2月24日 05:30 春の中山開幕週は、伝統の古馬G2「第95回中山記念」が日曜メイン。先週土曜のダイヤモンドSを除外になったサンアップルトンに激走ムードが漂っている。1週スライドとはいえ状態はアップしており、中山記念4勝を誇る現役最年長騎手の柴田善臣(54)を背に、念願の重賞初Vの期待が膨らむ。
災い転じて福!?サンアップルトンは先週土曜のダイヤモンドSに出走予定だったが、賞金順で除外。1週スライドでの中山記念となった。管理する中野師は意気消沈と思いきや…。
「除外で良かったんじゃない?何でもいい方に考えています。今年の中山記念は例年ほどメンバーが強くないと聞いていたから」。意外にも笑顔が返ってきた。
実は前走・AJC杯(10着)の敗因が判然とせず、中間の調教過程に物足りなさを感じていたという。
「前走の敗因?馬場(不良)が悪かったということにしておきましょう。先々週があまり動きも良くなくて…。先週あたりから心臓の音も良くなった。週末(21日)が凄く良くて、ハミを取ってグンと伸びた」
指揮官がここまで復調を感じていれば、昨年の重賞好走を見直すべきだろう。08年以来、13年ぶりにG1優勝馬がいない手薄な中山記念。2走前のアルゼンチン共和国杯(3着)の最速の上がり3F34秒1の切れが全開なら通用する。
同師は騎手時代、騎乗したお手馬を引き合いに出した。「ドロッポロードにそっくりなんだ。行くぞ!!と言えば、自分からシュッと動く。こんなに賢い馬は珍しい」。菊花賞5着後、クモハタ記念→金杯・東→東京新聞杯と中距離重賞を3連勝した名馬だった。18年12月中山新馬戦(4着)以来の1800メートルを卓越したセンスでクリアできれば、重賞初制覇の道は開ける。
「(24日の)追い切りは(柴田)善臣が乗ります。開幕週の馬場もいいと思う」と現役最年長54歳の巧腕にバトンを渡した。横山典(5勝)に次ぐ、歴代2位タイの4勝を挙げている中山記念の達人。重賞ラスト騎乗の51歳蛯名とのベテラン対決にも注目が集まる。ファンの記憶に刻まれる伝統の一戦になりそうだ。
≪横山典と並びトップタイ≫柴田善は90年ホクトヘリオス、97年キングオブダイヤ、99年キングヘイロー、13年ナカヤマナイトで中山記念4勝。横山典(5勝)に次ぎ、同じく4勝の保田隆芳、増沢末夫と並ぶ歴代2位となっている。蛯名は95年フジヤマケンザン、12年フェデラリストで2勝している。