【スプリングS】レインフロムヘヴン軽快 堀師べた褒め馬なり併入「反応、息遣い凄くいい!」

2021年3月19日 05:30

<スプリングS>3頭併せで追い切るレインフロムヘヴン(右端)(撮影・西川祐介)

 偉大な父を追いかけて。皐月賞トライアル「第70回スプリングS」(3着まで優先出走権)の木曜追いが18日に行われ、ドゥラメンテ産駒のレインフロムヘヴン(牡=堀)がWコースで軽快な動きを披露。父子Vが懸かる皐月賞の権利獲りへ、上々の態勢を整えた。「第69回阪神大賞典」の最終デモでは、ハーツクライ産駒のゴースト(セン5=橋口)がCWコースで好時計をマークした。

 レインフロムヘヴンは身の詰まった馬体を力いっぱい収縮させながら、Wコースで堂々と僚馬2頭をリードする。後ろからサクラトゥジュール(4歳3勝クラス)とイヴ(4歳1勝クラス)のプレッシャーを受けながらも、道中はリズムよく折り合う。4角は大外を回って直線で併せ馬。馬なりのまま併入し、ゴールを過ぎても勢いよく駆け抜けた。時計は5F71秒0~1F13秒0と平凡だが、見守った堀師はべた褒めする。

 「在厩調整で順調に来ていますが、前走後より反応が良くなっています。追い切りはガツンとハミを取って行きっぷり、反応が良く、上がりの息遣いも凄く良くて、全体的にシャープになっています」。

 ドゥラメンテ産駒は現3歳が初年度産駒。弥生賞勝ちのタイトルホルダーなど既に活躍馬が出ているが、父も管理した堀厩舎の“秘蔵っ子”がこのレインフロムヘヴンだ。前走454キロと、皐月賞時で486キロあった父より小柄だが、体形は父譲り。レース前にテンションが高くなったり道中で掛かるなど課題の気性面も、速力と持続力が持ち味の高い能力も父譲りだ。

 ここまで4戦2勝。良血ぞろいの新馬戦を早め先頭から押し切り、続く百日草特別は後の共同通信杯覇者エフフォーリアに0秒2差の2着。東京スポーツ杯2歳Sこそテンションの高さが影響して8着に敗れたが、前走・フリージア賞をきっちり勝ち上がった。

 デビューからの4戦全てを東京で走ってきた。これは皐月賞、ダービーの2冠を成し遂げた偉大な父と同じ道のり。その父は初の中山だった皐月賞を快勝した。初の中山挑戦でも、DNAをしっかりと引き継いだ同馬なら心配はいらない。堀師も「今回も当日の気配はポイントで、レースの組み立てと気持ちのコントロールが問題ですが、うまくいけば、ここでも通用すると思っています」と期待を寄せる。父の背中を追って、まずは同じG1舞台へ。譲れない戦いとなる。

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2021年3月19日のニュース