【NHKマイルC】シュネルマイスターから高配狙い!トライアル勝ち馬は消し

2021年5月4日 05:30

シュネルマイスター(撮影・郡司 修)

 単なる思いつき、ひらめきではなく過去10年で蓄積された数字やレースの傾向には、それなりの重みがある。火曜付恒例「G1データMAX」は先週、天皇賞・春で好走馬を導き出す4項目を設定し、その全てをクリアしたワールドプレミアを迷わずプッシュ。19年菊花賞以来の勝利をズバッと言い当てた。スポニチが誇るデータ班は今週の「第26回NHKマイルC」をどう料理するのか――。これを読めば、きっと馬券検討の手助けになる。

 (1)トライアル組 3着以内に優先出走権が与えられる前哨戦はニュージーランドTとアーリントンCの2鞍。ただ、両レースの勝ち馬が本番も制したのは14年のミッキーアイルが最後。15年以降は【0・0・0・9】と見るも無残だ。18年は1番人気のタワーオブロンドンが12着、昨年は2番人気のタイセイビジョンが4着に沈んだ。また、同じくマイルの桜花賞を制してG1連勝を狙った19年のグランアレグリアは、圧倒的1番人気に支持されたものの、4位入線5着降着。人気に応えられなかった。

 結果がリンクしない最大の理由は舞台が替わることだろう。特に中山のニュージーランドTと東京のNHKマイルCは、同じマイルでも求められる適性が異なる。従って前哨戦は少し負けているぐらいの馬が狙い目だ。18年はニュージーランドTで2着だったケイアイノーテックが優勝。19年のカテドラルと昨年のギルデッドミラーは、アーリントンC2着から本番で3着に食い込んだ。今年も同じパターンに注意したい。

 (2)距離短縮組 創設当初から距離短縮組が強いレースだ。勝ち馬で言えば、第1回の96年タイキフォーチュン、01年クロフネ、04年キングカメハメハは、いずれも当時2000メートルだった毎日杯を制しての参戦だった。また、02年には前走のスプリングSで2着&3着だったテレグノシス&アグネスソニックがワンツーを決めている。

 近年も傾向に大きな変化はない。勝ち切るケースこそ少ないものの、伏兵の2&3着が目立つ。15年には該当6頭中4頭で4着までを独占。19年は該当6頭で1着アドマイヤマーズ(2番人気)→2着ケイデンスコール(14番人気)。馬連は1万7200円の万馬券となった。

 この結果は決して偶然ではない。芝ダートや距離を問わず、ハイペースになれば延長組よりも短縮組が有利になるのは明らか。従ってペースが上がりやすいNHKマイルCでは、短縮組の好走が目立つのだ。今年も激流にさえなれば、ゴール前で短縮組の出番があるはずだ。

 (3)騎手 東京芝マイルの重賞で強いジョッキーは誰か?18年以降、騎乗回数10回以上に限ると、最多勝はルメールで【5・4・3・10】の勝率23%、複勝率55%。全ての数字がトップだ。いい馬に乗っているのは事実だが、回収率は単勝が125%、複勝でも100%ある。18年安田記念を9番人気モズアスコットで勝つなど、伏兵を上位に導いたケースもあるので、他のコース以上に要注意と言える。

 ルメールと双璧は福永だ。【4・2・3・11】の勝率20%、複勝率45%。19年安田記念を4番人気インディチャンプ、20年富士Sを5番人気ヴァンドギャルドで制するなど、そこそこの人気馬を勝利に導いている。もう1人を挙げるならM・デムーロで【3・2・1・11】の勝率18%、複勝率35%。昨年NHKマイルCを9番人気ラウダシオンで制したシーンは記憶に新しい。

 (4)結論 かなりの混戦だが、ルメールの手腕に期待してシュネルマイスターを中心視する。弥生賞2着から距離短縮もプラスだ。相手で厚く買いたいのは、トライアルで2&3着だったタイムトゥヘヴン、リッケンバッカー、レイモンドバローズの3頭。福永のピクシーナイト、距離短縮のヴェイルネビュラとランドオブリバティも押さえる。トライアルを制した矢作厩舎の2頭、バスラットレオンとホウオウアマゾンは思い切って消し。シュネルマイスターから馬連&3連複流しで高配当を仕留めたい。 

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