【セントライト記念】ヴィクティファルス 坂路で加速力十分、池添満足げ
2021年9月17日 05:30 栗東ではスプリングSを勝ったヴィクティファルスが、坂路で加速力十分の走りを見せた。
ラストの伸びに確かな成長を感じさせた。ヴィクティファルスは角馬場でのウオーミングアップが終わると、池添がまたがり坂路へ。キビキビした脚さばきで駆け上がってくる。前半の2Fをゆったり入り、残り2Fから一気にペースを上げた。1F12秒3→12秒1の加速ラップを刻み、全体時計は4F53秒9でフィニッシュ。引き揚げてきた鞍上は満足げに切り出した。
「1週前にコースでやって(最終追いの)坂路はいつものパターン。しまい2Fはいいラップで上がってきた。特にラストの1FがMAXに速くなった。いい形で追い切れたと思う」
ラストの加速ラップこそが成長の証。春のクラシック2冠は最終追いでマークした坂路のラスト2Fが皐月賞=12秒2→12秒9、ダービー=12秒4→12秒4とラストの伸びが物足りなかった。鞍上が「一瞬の反応はいいものを持っている」と評価する一方、「そこから頭が上がるところがあるので、もうひと踏ん張りが利けば」と課題も挙げる。
管理する鞍上の弟・学師は「春と比べて精神状態がどっしりしてきましたね。春の疲れは取れていますし、乗りやすくなっています」と成長に目を細めた。兄弟タッグで制したスプリングSの後、挑んだ春2冠は9→14着に敗れたが、ここから再び大舞台を目指す。鞍上は「改めてという気持ちです。上を狙っていくためにも、もうひと踏ん張り耐えてくれないとね」。
ハイレベルだった2月の共同通信杯2着馬。当時の1着エフフォーリア、3着シャフリヤール、5着ステラヴェローチェはダービーで2、1、3着。ポテンシャルは世代トップクラスと言える。鞍上は「3歳同士だし(距離の)融通は利くと思う。ここを使って次の路線も決まるし、まずはしっかり結果を出したい」と意気込んだ。調教通りラストまで伸び続ければ、その先に菊の舞台が見えてくる。