【セントポーリア賞】ウィズグレイス 国枝軍団の快足娘が衝撃再び!昨秋芝2000で2歳JRAレコード

2022年1月25日 05:30

昨年11月28日の未勝利戦、芝2000メートルの2歳馬日本新をタイムを叩き出したウィズグレイス

 今週から関東圏では冬の東京開催が開幕する。「国枝軍団」のG1候補ウィズグレイス(牝3、父ディープインパクト)が、日曜30日の9R・セントポーリア賞(芝1800メートル)で始動する。昨秋東京2000メートルでは衝撃の2歳JRAレコードで圧勝。2冠馬ドゥラメンテが勝ち上がった出世レースで再び衝撃を巻き起こすようなら、クラシックがはっきり見えてくる。

 昨秋東京で衝撃を起こしたウィズグレイスが、再び東京に戻ってくる。コントレイルが有終Vを飾ったジャパンC当日、昨年11月28日の未勝利戦。名手ムーアのアルファヒディのプレッシャーを背後にまともに受けながら、5F59秒2の猛ラップで独り旅。直線ではルメールが後ろを2度振り返る余裕の6馬身圧勝。1分58秒5は、従来の芝2000メートルの2歳JRAレコード(1分58秒9=19年11月中山の葉牡丹賞・グランデマーレ)を0秒4上回る日本新だった。

 レース直後、ルメールも「ずっと冷静。だんだん加速していいリズムで走れた。後ろの馬は疲れていたけど、僕のは楽だった」と涼しい顔。国枝師は「新馬(5着)の時はつかみどころがなかったが、2戦目は良くなっていた。それにしても、あんなパフォーマンスを見せてくれるとはね」と驚嘆の表情で振り返った。

 あれから2カ月。放牧を挟み、順調にステップアップした。19日の1週前追いはWコースで6F83秒1~1F11秒8を馬なりでマーク。同師は「牧場からいい感じで戻ったし、動きはとてもいい」と目を細める。

 セントポーリア賞は15年の2冠馬ドゥラメンテが勝った出世レース。国枝厩舎は10年バシレウス、11年ヒラボクインパクト、16年サトノキングダムで3勝と相性もいい。今年初戦の選択について「広々としたコースがいいのもあるけど、ここを使って、この後をどうするかを考えたかった。どんな競馬をするかで、1600メートルはどうなのか?オークスに向かった方がいいのか?を見極めたい」と明確な指針を語った。

 母カラライナはエイコーンSなど北米ダートG1・3勝。偉大な父ディープインパクトからの強じんな瞬発力に加え、母系からはパワーも継いだ。阪神JFを制した2歳女王サークルオブライフやサリオスの半妹サリエラなどクラシック候補がひしめく国枝軍団。1F短縮の1800メートルで再び衝撃を起こせば、桜花賞も選択肢に上がってくる。指揮官は「オーナーも違うのでサークルオブライフと同じ路線になるかもしれないけど、その辺りも今回の競馬を見てからでしょう。出来は凄くいいので走ると思います」と期待を寄せる。

 結果次第では、クラシック登録を済ませていないダービーの声も上がってくるかも。大きな夢も膨らむウィズグレイスの22年始動戦だ。

 《ドゥラメンテなどG1活躍馬多数》セントポーリア賞は冬の東京名物の3歳1勝クラスの特別競走。90年以降は主に芝1800メートル(06~08年は2000メートル)で実施され、勝ち馬からG1活躍馬が多数出ている。94年優勝馬オフサイドトラップはクラシックには縁がなかったが、98年天皇賞・秋を制覇。95年ジェニュインは皐月賞優勝、ダービー2着と好走し、翌96年マイルCSでG1・2勝目。15年ドゥラメンテは皐月賞&ダービーで2冠。17年ダイワキャグニーは20年エプソムCで重賞Vを飾り、年初スポニチ賞京都金杯2着と現役活躍中。昨年1分46秒5のレースレコードで制したグレートマジシャンは毎日杯2着→ダービー4着と頑張った。

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