【共同通信杯】ダノンスコーピオン 主役の鋭脚!1馬身遅れも心配なし、安田隆師好感触「いい状態」

2022年2月10日 05:30

川田将雅が騎乗し、先行する併せ馬を追走するダノンスコーピオン(左)

 今週は豪華3重賞。クラシックの登竜門「第56回共同通信杯」(13日、東京)で朝日杯FS3着ダノンスコーピオンが始動する。9日、川田を背に栗東CWコース併せ馬で追い切って僚馬に遅れはしたがシャープな動きを見せ、陣営は納得の表情。重賞初制覇へ、準備は整った。

 見た目に派手なパフォーマンスではなくても納得の仕上げだ。朝日杯FS3着から中7週で参戦するダノンスコーピオンは川田を背に開門直後のCWコースへ。先導役ダイアトニック(7歳オープン)を3馬身追走する形でスタート。道中は高ぶる気持ちをなだめながら、折り合いに専念した。4角手前から徐々に差をつめ、残り1Fでゴーサイン。直線は内にささって僚馬に1馬身遅れたものの6F84秒6~1F12秒0と時計的にはキッチリまとめた。安田隆師が切り出す。

 「遅れたけど最後まで手応えはありましたから。(川田)ジョッキーも状態は良さそうと言ってくれました。いい状態で臨める」

 昨年6月の阪神芝1600メートルで初陣Vを飾ると続く萩Sは首差の激戦を制した。当時の2着キラーアビリティが次走・ホープフルSでGIウイナーに輝いただけに、あのオープン勝ちは値打ちがある。連勝で挑んだ前走・朝日杯FSは好スタートから中団に控え、余力たっぷりに直線に向いたが、前が壁になって追い出しがワンテンポ遅れた。それでも進路を切り替え、馬群の隙間に突っ込んで3着。初黒星を喫したが「悲観する内容ではなかった」と指揮官は評価している。

 前走後はケイアイファーム千葉への短期放牧を挟んで先月6日に帰厩。ここを見据え、稽古を積んできた。初の東京遠征&左回りと課題はあるが「ここは通らないといけない道ですから。ここまで持って生まれた精神力、能力で結果を出してくれた。今回も信じるだけ」と力を込める。

 過去10年の勝ち馬だけを見ても12年ゴールドシップ、昨年の年度代表馬エフフォーリアなど4頭のクラシックホースが出ている出世レース。安田隆師は「まだ馬の成長度は60%ぐらい」としながらも、戦歴から最有力候補とみられる立場。本番はまだ先でも結果と内容を問われる今年の始動戦だ。

 《回避》共同通信杯に登録していたメイショウラナキラ(牡=南井)は回避する。プレサージュリフト(牝=木村)はダブル登録で前日のクイーンCを予定。

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