【サウジアラビア国際競走】ルメールでオーソリティ・ソングライン・ステイフーリッシュ3連勝!

2022年2月27日 05:30

クリストフ・ルメール

 サウジアラビア国際競走でルメール&日本馬がオープニングから3連勝。オープニングカードのネオムターフカップ(1着賞金90万ドル=約1億400万円)が26日(日本時間同日夜)、キングアブドゥルアジーズ競馬場で行われ、クリストフ・ルメール(42)騎乗のオーソリティ(牡5=木村)が逃げ切り、世界デビュー戦を勝利で飾った。日本馬3頭が出走した続く2レース目の1351ターフスプリント(1着賞金90万ドル)は中団から伸びたソングライン(牝4=林)が海外初戦V。さらにレッドシーターフH(1着賞金150万ドル=約1億7300万円)はステイフーリッシュ(牡7=矢作)が海外初V、4年ぶりとなる3勝目を挙げた。

 日本馬にとっての22年海外遠征初戦は鮮やかな逃げ切り。昨年のジャパンC2着以来だったオーソリティ。2番ゲートからスタートを五分に出るとスピードの違いでハナに立った。キャリア12戦目で初めて逃げる形になったが戸惑うことなく、鞍上のルメールは楽な手応えのまま後続を完封した。鞍上がガッツポーズで勝利をかみしめる。

 「この馬が一番強いと思っていた。先頭でも気持ち良く前向きに走っていた。スタミナもあるしゴールまで持ってくれると思っていた」

 レース前に気温が30度近くまで上昇する過酷な条件だったが、「日本馬はいい馬場が得意なので、力は出せると思う」と自信を持って臨んだ。オーソリティは初めての異国の地で、堂々と実力を発揮。これで左回りは【4・2・0・0】。初の海外遠征を勝利で飾った木村師は「左回りの得意な馬。この国際レースとドバイを転戦できればと思って選択した。開業して10年たつが日ごろの積み重ねがここで生きたかなと思う」とかみしめた。既に同じ左回りのドバイシーマクラシック(3月26日、メイダン芝2410メートル)に選出されており、中東の地で海外連勝を狙っていく。

 2Rもルメールだ。1Rと同じく2番ゲートからスタートした1351ターフスプリントのソングライン。道中は7、8番手で流れに乗り、直線で外へ。残り150メートルで先頭に並び掛けると、勢いは止まらずゴール前の接戦を制した。1Rに続き連勝のルメールは「強いことを証明できて良かった。ゴールまで瞬発力を発揮してくれたね。ベリーハッピー」と笑みがこぼれた。海外初戦は初めて黒いチークピーシーズを着用。「最後まで一生懸命走ってくれた」とルメールも効果を実感した。林師は「海外で勝てるなんて夢みたい。ルメールさんに感謝しかない」と名手を称えた。

 3Rのレッドシーターフハンデキャップもルメール騎乗のステイフーリッシュが逃げ切り、鞍上&日本馬が3連勝を飾った。初めて背負う60キロのハンデも苦にせず、後続を完封。ルメールは「調教の動きも良かったし、この距離はいいと思っていた」と笑顔。世界の矢作厩舎がサウジアラビアでもその名を刻んだ。

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