【フローラS】絶好調キタサンブラック産駒ラスール 2戦2勝の府中で樫切符獲りだ
2022年4月19日 05:30 今週から春の東京が開幕!!日曜メイン「第57回フローラS」は上位2頭にオークス(5月22日、東京)の優先出走権が懸かる熱闘だ。東西で好調キタサンブラック産駒の逸材がスタンバイする。関東からは東京で2戦2勝の良血ラスール。2月で定年引退した藤沢和雄厩舎から宮田厩舎に移籍して転厩初戦。メンコ着用で、初の2000メートル克服に挑む。関西からはフラワーC7着から反攻に挑むキタサンシュガー。父も管理した清水久詞厩舎の秘蔵っ子だ。
2月で定年引退した名伯楽・藤沢和雄師から引き継ぎ再出発。ラスールがオークス出走権を懸け、東京に帰ってくる。新たに管理する宮田師は、技術調教師時代に藤沢和師に師事した。宮田師は「藤沢先生からは“宮田君なら大丈夫。好きにやりなさい”と言っていただいた。恐れずやっていきたい」と意気込む。
半兄に17年日経賞など重賞3勝のシャケトラがいる良血。昨年10月東京マイルの新馬戦は1番人気でV。牡馬相手の年初1月シンザン記念こそ出遅れもあって7着に敗れたが、東京マイルに戻った前走1勝クラスは好位から豪快に抜け出して2勝目。新馬から手綱を取り続けたルメールも「冷静に走れた。大人になってきた」と称賛した。
その後はノーザンファーム天栄で放牧を挟み、7日に帰厩した。14日の1週前追いは杉原(レースはルメール)を背にWコースで5F68秒6~1F11秒9(馬なり)。出がけは気持ち行きたがったが、併せたセラフィナイト(4歳1勝クラス)と楽々併入した。ダイナミックな脚さばきと、柔らかな身のこなしが目を引く。宮田師は「転厩初戦なのでどういう方向性でやっていくかは考えながらやっています。乗り慣れている(藤沢和厩舎に在籍した)杉原騎手に以前との違いなど確認してもらいました」と説明した上で、初の2000メートルの対応策を示した。
「今回は距離が延びるのでメンコを着けました。(1週前は)前半かむ面はあったけど、道中は折り合って指示を待てる状態。ジョッキーは“雰囲気は非常にいい。メンコもいい方に向いています”と。これで一段上がってくれれば。実戦でも着ける予定です」
現3歳が初世代の父キタサンブラックからは、同じ勝負服のイクイノックスが皐月賞で2着奮闘したばかり。血に勢いはある。昨秋の新馬戦V時、ルメールが「新しいグランアレグリアです」と目を輝かせたクラシック候補。新たなスタートに注目が集まっている。
▽フローラS オークストライアル重賞の「4歳牝馬特別」として66年創設(芝1800メートル)。87年に2000メートルに延長。01年に「フローラS」に名称変更され、18年からはオークス優先出走権は2着までに変更された。01年以降、フローラSをステップにオークスを制した馬は01年レディパステル(フローラS2着)、10年サンテミリオン(フローラS1着、オークスはアパパネと同着V)と、昨年ユーバーレーベン(フローラS3着)の3頭。