【天皇賞・春】2強危うし 4歳マカオンドールに大仕事の予感
2022年4月26日 05:00 過去10年の傾向から勝ち馬に迫る「G1データMAX」。今週は昨年に続き阪神競馬場で開催される天皇賞・春を取り上げる。昨年の当コーナーは3番人気でレースを制したワールドプレミアを見事に指名。今年、4項目を全てクリアした馬は?ディープボンド、タイトルホルダーの2強以外の伏兵が浮上した。
(1)年齢 年齢別ではっきりと傾向が出ている。
4 歳 馬【3・2・4・33】
5 歳 馬【6・3・1・40】
6 歳 馬【1・4・2・28】
7 歳 上【0・1・3・29】
前述の通り、5歳馬が圧倒的。近年でも20年フィエールマン、21年ワールドプレミアが連覇を飾り、17年キタサンブラックは3分12秒5のレコードを樹立している。それに続くのも若い4歳馬。6歳以上になると極端に成績を落としている点は見逃せない。全てを出し切った先に勝ち負けが見える過酷なG1。競走馬として充実期を迎える4、5歳馬を中心に狙いたい。シルヴァーソニック、タガノディアマンテなどの6歳以上の馬は割引が必要か。
(2)前走 大方のイメージ通りと言うべきか、阪神大賞典組【3・3・4・48】、日経賞組【3・2・4・42】が中心。勝率、連対率、複勝率が全て1%以内の差に収まり、この王道2ステップに差異はない。東京平地最長距離重賞のダイヤモンドS組は【0・1・0・14】と不振。今年はテーオーロイヤル、ヴァルコスなどがエントリーしているが、プッシュはしづらい。AJC杯組は過去1頭の挑戦で1勝(19年フィエールマン)と、サンプル数は少ないが気にしておきたい。
(3)上がり3F 近年の天皇賞・春は道中で13秒台のラップが刻まれ、一度明確に息が入る傾向にある。近4年の勝ち馬は3頭がメンバー最速の上がり3Fを計時し、もう1頭もメンバー中2位のタイム。今年も前走・阪神大賞典をメンバー最速の上がり3F(34秒6)で差し切ったディープボンドなど「芝2400メートル以上でメンバー最速の上がり」を記録したことがある馬が大半だが、タイトルホルダーはなし。前から粘り込むタイプだけに仕方のない面があるが、近年の天皇賞・春の傾向にはマッチしない。
(4)血統 過去10年の種牡馬別成績は以下の通り。
ステイゴールド産駒【4・1・1・11】
ディープインパクト産駒【3・2・2・19】
ブラックタイド産駒【2・0・0・0】
この3頭が中心になるが、2回しか出走がなかったブラックタイド産駒キタサンブラックは例外的か。ステイゴールド、ディープインパクトに共通するのは自身が天皇賞・春で連対実績があったこと。対照的にディープボンドの父キズナは1番人気で挑んだ2回の天皇賞・春を4、7着に敗戦している。同様にオルフェーヴルも単勝1・3倍に推された12年に11着と大敗。産駒のアイアンバローズは減点としたい。プッシュしたいのはゴールドシップの産駒。父は12年菊花賞、15年天皇賞・春を優勝。祖父ステイゴールドから脈々と流れるスタミナに期待したい。
結論 全ての項目に当てはまるのは◎マカオンドール。王道ステップの前走・阪神大賞典(4着)こそ差し切れなかったが、2~5走前はメンバー最速の上がり3Fをマーク。フレッシュさあふれる4歳のゴールドシップ産駒が大仕事の予感だ。 (データ班)