【天皇賞・春】ディバインフォース 後半加速止まらない!前走大敗から反撃へ
2022年4月28日 05:30 G1企画「展開王」は逃げ馬タイトルホルダーが生み出す“加速ラップ”で浮上するディバインフォースに注目した。
タイトルホルダーはここまで逃げたレースで4戦4勝と負けなし。おそらく、ここも自分の形に持ち込むだろう。そのペースで浮上してくるのが、追い込み馬のディバインフォースだ。
昨年の菊花賞を逃げ切ったタイトルホルダーの刻んだ1Fごとのラップを振り返ると、1400メートル通過から1F14秒3までペースを落とした。そこからは加速ラップで徐々にペースアップ。残り200メートルまで加速し続けている。これでは後ろの馬にとって捕まえるのは至難の業。同じく逃げ切った他の重賞2勝(弥生賞ディープインパクト記念、日経賞)も残り1400メートルからラスト200メートルまで加速ラップを刻んでいた。
この1年間、平地芝3000メートル以上の長距離で行われたオープンクラスは6レースあったが、タイトルホルダーと同様の加速ラップだったのが昨年のスポニチ賞ステイヤーズS。逃げたアイアンバローズは残り1600メートル地点から加速ラップを刻んで粘った。その流れを外から差し切ったのがディバインフォース。道中9番手から徐々にポジションを上げ、ゴール前できっちり逃げ馬を捕まえた。
普通に考えれば後ろから追い上げる馬には厳しい加速ラップだが、この馬は長く脚を使うことができ、その勢いはゴールまで止まらない。前走の日経賞はタイトルホルダーに逃げ切られて11着に敗れたが、寺島師は「前走は内枠(1番)で動くに動けず、持ったまま回ってきただけ。度外視していい」と反撃に燃える。
昨年の天皇賞・春は15着に敗れたが序盤からペースが速く、この馬にとって不向きな我慢比べの展開だった。3歳時の菊花賞は昨年の天皇賞・春を制したワールドプレミアと0秒3差の4着。指揮官は「3000メートル以上なら持ち味が生きる。やることは変わらないし、差す展開になってくれたら」と力を込めた。タイトルホルダーの逃げで浮上するのはこの馬だ。