【オークス】(7)ホウオウバニラ 抽選突破で穴の気配!さあ半姉ビッシュ超えへ

2022年5月20日 05:30

厩舎を出発するホウオウバニラ(撮影・亀井直樹)

 「第83回オークス」の出走馬、枠順が19日、確定した。抽選対象だった賞金400万円組3頭のうち、ホウオウバニラが樫の舞台へ駒を進めた。半姉ビッシュは16年フローラS5着からオークスで3着。妹も同じ臨戦過程をたどる。先週4勝と存在感を見せるベテラン・横山典弘(54)を背に大仕事をやってのけるか。

 西から甘い香りが漂ってきた。賞金400万円組3頭による「3分の1」の抽選はホウオウバニラが突破した。半姉ビッシュ(父ディープインパクト)はフローラS5着からオークス3着。妹も前走フローラS7着から巻き返しへ。穴党のハートはうずく。前走は4角11番手、大外からジワジワと脚を伸ばした。安田翔師はレース内容に一定の評価を与えた。「抑えることを教えている段階。スローのレースになったが馬を我慢させるのにはいい経験になりました。前走でしっかりと我慢した競馬が、つながってくれれば」

 中間、きっちりと乗り込まれている。最終追い切りはCWコースで半マイルの併せ馬。トレーナーは併走パートナーのシエル(3歳未勝利)に騎乗。4F51秒5~1F11秒3をマーク、併入でフィニッシュした。「横で見ていたが、いい動きでした。前走から体の戻りも早かったしカイバ食いもいいですね」。木曜朝は角馬場で体をほぐした。きっちり態勢は整っている。

 枠番は4枠7番に決まった。一昨年のウインマイティーが13番人気3着、昨年のアカイトリノムスメも2番人気2着と2年連続で馬券絡み。枠番から“追い風”が吹く。「ロスなく回れるのはいい。内に主張する馬もいて、その後ろに入れれば。枠に悪いイメージはないですね。位置を含め、ジョッキーに任せます」。仕事人・横山典に全権委任の構えだ。

 今春のG1戦線は荒れモード。芝のG1は皐月賞、天皇賞・春を除けば1&2番人気がそろって馬券圏内から姿を消している。全馬が初距離、乙女たちのバージンロード。この距離で血が騒ぐ。果てしない旅路の果てにつかんだオークス舞台。小柄な牝馬が黄金の鳳凰(ほうおう)のごとく舞うか。

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