【日本ダービー】ドウデュース武豊、大観衆の前で戴冠「ジョッキーとしてこれほど幸せな瞬間はない」

2022年5月29日 16:09

<東京11R日本ダービー>日本ダービーを制した武騎乗のドウデュース (撮影・西川祐介)

 競馬の祭典の主役は誰か。昨年の2歳王者・ドウデュース(牡3=友道)と武豊が、ダービーレコードの2分21秒9で示してみせた。

 「もう、感無量。ほんとにうれしいです」

 新型コロナウイルスの影響で20年は無観客、昨年は指定席のみ4944人の観衆だったが、今年は約6万人。久々に大勢のファンが集った府中で、末脚が爆発した。自身が保持する最多記録を更新するダービー6勝目を挙げた名手は、殊勲の汗をぬぐった。

 「マイペースで自分のペースでいこうと思っていた。4コーナーを回ってくる時がしびれるような手応えだった」

 1番人気に支持された皐月賞は後方からレースを進め、追い上げ届かず3着。この日も道中はゆったり構え、直線でエンジン全開。武豊の叱咤に応え、ドウデュースがライバルを蹴散らした。戴冠の瞬間、大きな拍手が勝者に降り注いだ。

 「たくさんのお客さんの前でレースをしたかったので。きょうはそういう意味でもうれしかった。(ウイニングランの光景は)ダービーのこの景色は僕自身久しぶりだったので、やっぱり最高。ジョッキーとしてこれほど幸せな瞬間はない」

 ドウデュースを所有するキーファーズの松島正昭代表は、武豊とともに壮大な夢を追っている。勝てば日本初となる世界最高峰のG1・凱旋門賞(10月2日、フランス・パリロンシャン)に登録。「ドウデュースとともに、これからも世界も含めて頑張っていきたい」と武豊。真夏を思わせる東京から秋のパリへ、明るい未来が広がった。

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