【札幌2歳S】シャンドゥレールが行くダービーの道 国枝師期待のエピファネイア産駒で悲願へ

2022年8月30日 05:30

函館で乗り込みを重ねたシャンドゥレール

 サマーシリーズ最終週は土曜に出世レース「第57回札幌2歳S」が組まれている。昨年ここを制したジオグリフは皐月賞V、2着アスクワイルドモアも京都新聞杯で重賞ウイナーの仲間入りを果たした。東西の素質馬がそろう好カード。東の名門・国枝厩舎のシャンドゥレールがデビュー2連勝を期して北上した。

 競馬の祭典・ダービーはまだ9カ月先とはいえ、そこを意識するメンバーからすれば悠長なことは言っていられない。早い段階で賞金を確保して成長を促しつつ、ゆとりのあるローテを組むことが重要になってくる。シャンドゥレールは東の名門・国枝厩舎のエピファネイア産駒。国枝師は「もちろん、この馬だけじゃないけどクラシックや、その先も含めて期待しているよ」と力を込める。

 6月25日に東京芝1800メートルでデビューした。ゲート入りを嫌がり、道中も物見しながらと、いかにも新馬らしいレースぶり。それでも2番手から、あっさり押し切った。直線、軽く仕掛ける程度で上がり3F34秒5と長く脚を使って2着エバーハピネスに1馬身3/4差で快勝。その後、2着と4着はまだ出走していないが3着マイネルビジョンがすぐに次走で勝ち上がったあたり、ある程度メンバーがそろっていた。「稽古はそんなに動いていなかったけど競馬に行って良さが出た。まだ子供だけどミルコ(デムーロ)が真っすぐ走るように気を使って誘導してくれたし、内容は良かったよ」と評価する。

 17年レイチェルアレクサンドラS2着、インディアナオークス3着など米ダート中距離重賞で好走した母マジェスティッククオリティに父がエピファネイア。厩舎の先輩にあたる同産駒サークルオブライフが21年阪神JFを制し、2歳女王に輝いた。大まかな印象ながら「エピファネイア産駒は前向き」と捉えている。

 前走後は宮城県の山元トレセンで調整を進め、10日に函館へ。17日にハヤヤッコ(6歳オープン)と併せて洋芝の感触を確かめ、23日はWコースでプラチナトレジャー(4歳2勝クラス)と併せ馬を消化。24日に札幌入りした。「プラチナトレジャーとの併せ馬は(半馬身)遅れたけど相手が動くし、時計的(5F66秒4~1F12秒5)には十分。1回使って幼さが抜けたな。遊びがなくなったというか落ち着きがアップし、だいぶ集中して走れるようになった」と成長をアピール。国枝厩舎、悲願のダービー制覇へ。歩む道のりは大舞台につながっている。

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