【サウジアラビアRC】ドルチェモア ゴール前でドンピシャ差し!さぁ母子G1獲りへ

2022年10月9日 05:00

<東京11R>サウジアラビアRCを制した横山和騎乗のドルチェモア(撮影・西川祐介)

 出世街道まっしぐらだ!2歳重賞「第8回サウジアラビアロイヤルC」が8日、東京競馬場で行われ、2番人気のドルチェモアが2番手から鋭く伸びて優勝。無傷の2連勝で重賞初Vを飾った。

 10馬身超。直線を向いて先頭グラニットから2番手ドルチェモアは大きく水があいていた。残り200メートル。まだ5馬身。届くのか。グイッ。坂を上がりきってひと伸び。測ったようにドンピシャ差し切った。横山和は「力を信じていた。(逃げ馬は)結構なリードがあったが、届くだろうと思っていた」。ファンのハラハラとは裏腹に、涼しい顔で振り返った。

 慌てない。好スタートを決めてすんなり2番手を確保。前がどんどん突き放していくが、タイトルホルダーで凱旋門賞に挑戦した29歳は落ち着いていた。前有利の開幕週でも、追いかけず相棒との呼吸を整えた。力まず楽に。この判断が直線での爆発につながった。「リズムは良かった。手応えも良かったです」と鞍上。須貝師も「強い内容だったね。和生もうまく導いてくれた」と称えた。

 まだ課題もある。「ぜいたくだけど、自己表現が凄くて…。2歳馬独特のお子ちゃま感がある」と須貝師。この日も装鞍所からチャカついた。精神的にはまだまだ。裏を返せば奥がある。心身のバランスが整えば能力をさらに出せる。母は桜花賞馬アユサン。血統的にも上を目指せる。

 さあ大舞台へ。ダノンプレミアム、サリオス、そしてグランアレグリア。この舞台を勝ってG1馬へと飛躍した。トレーナーは「無事なら朝日杯FS(12月18日、阪神)に向けて調整したい」と宣言。2カ月後、母子G1獲りへ。人馬一体のVはその可能性を強く示した。

 ◆ドルチェモア 父ルーラーシップ 母アユサン(母の父ディープインパクト)20年2月21日生まれ 牡2歳 栗東・須貝厩舎所属 馬主・スリーエイチレーシング 生産者・北海道日高町の下河辺牧場 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4032万2000円。馬名の由来は甘い(イタリア語)+もっと

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