【京都2歳S】グリューネグリーン 逃げ切りV!相沢厩舎ゆかりの血統でいざクラシックへ

2022年11月27日 05:00

<京都2歳S>アタマ差でトップナイフ(奥)に勝利し京都2歳Sを制したグリューネグリーン(7)(撮影・奥 調)

 クラシック候補に名乗りを上げた。土曜の阪神メイン「第9回京都2歳S」は未勝利勝ちから参戦した5番人気グリューネグリーンが逃げ切り、相沢厩舎の先輩でもある祖母ウメノファイバー、半兄ヴェルデグリーンに続く重賞制覇。14年のG3昇格後、初の関東馬Vでラブリーデイ産駒は現2歳が3世代目でJRA重賞初勝利となった。

 気性面の若さをのぞかせながらも潜在能力の高さを見せつけた。ハナを奪ったグリューネグリーンは直線、ゴーサインが出ると過剰に反応したのか外に斜行。シュタールヴィント、その外のスマラグドスを妨害する形になったが、そこから体勢を立て直して加速。最後は内から迫るトップナイフを頭差で退けた。M・デムーロは「物見したり、性格がまだ子供で心配していた」と過怠金5万円のよれたシーンを反省。その上で「ゲートを出すぎて、逃げました。自分のリズムで行けたら凄く走ります。(最後は)他の馬が来てから、また集中して走ってくれました」と課題を挙げつつ素質を評価した。

 99年オークス馬の祖母ウメノファイバーからつながる相沢厩舎ゆかりの血統だ。12歳上の半兄ヴェルデグリーンは13年オールカマー、14年AJC杯と重賞を2勝した。兄は6歳だった14年宝塚記念12着後に放牧先でがんを患い、転移による腸閉塞で急死。相沢師は「生まれ変わりかと思いました」と亡き兄に思いをはせ「走る、走るって(育成時代から)みんなが言っていたから」と兄と同じ、いや、それ以上の期待を寄せる。今後については「終わったばかりだし、まだ白紙」としながらも、5歳になって開花した兄が出られなかったクラシックへの道筋が明るく照らされる勝利となった。

 ◆グリューネグリーン 父ラブリーデイ 母レディーダービー(母の父スペシャルウィーク)20年3月2日生まれ 牡2歳 美浦・相沢厩舎所属 馬主・斎藤光政氏 生産者・北海道日高町の本間牧場 戦績3戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4053万2000円 馬名の由来は緑(ドイツ語)+冠名。

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2022年11月27日のニュース