【日経新春杯】オトナのプラダリア!4歳成長で坂路豪快でラスト12秒3

2023年1月12日 05:30

鮫島駿を背に坂路で追い切るプラダリア(撮影・亀井直樹)

 さあ、飛躍の年。伝統のハンデG2「第70回日経新春杯」(15日、中京)の追い切りが11日、行われた。明け4歳初戦となるプラダリアが栗東坂路でパワフルなフットワークを披露。ひと息入れたことで馬体にグンと実が入ってきた。偉大なる父ディープインパクトの産駒が今週も躍動する。

 飛躍の一年へ、力試しには格好の舞台だ。プラダリアはテン乗りの松山が騎乗して坂路馬なり単走。ラストは十分に手先が伸び、4F53秒8~1F12秒3をマーク。パワフルなフットワークで駆け上がってきた。2週連続で感触を確かめた鞍上が切り出す。

 「しっかりまとまって走れていましたし、良かったですね。先週と変わらずいい動きでした。反応も良かったですし、手前もスムーズに替えていました」

 昨春に青葉賞で重賞初制覇を飾った。勇んで向かったダービーは5着。それでも一定の結果が出て、楽しみは膨らんだ。秋初戦の神戸新聞杯が8着。きっちり休ませたのに、馬体重が前走から2キロ減っていた。池添学師は「夏休みで成長が欲しかったんですけど…。急仕上げにもなってしまいました。菊花賞は上り調子で迎えたんですけどね」と力を出し切れなかった。

 強い光が差し込んだのはここからだ。菊花賞7着の後から休養を挟み、馬体がパワーアップ。「20キロ増えて戻ってきました。これだけ体が増えて戻ってきたのは初めて。成長期とマッチしていたんでしょうね。しっかり充電できたし、イメージした通りに幅が出てきました」とポジティブな言葉がポンポンと並んだ。

 ちょうど1年前の1月15日とやや遅めのデビュー。良くなる余地はたっぷりと残していた。やっと迎えた充実の時。あとは前進あるのみだ。「ハンデ戦ですし、一線級に負けないように頑張ってほしい。今年、楽しみにしている一頭です」と大きな野望を抱いた。先週のシンザン記念はディープインパクト産駒のライトクオンタムがV。ラストクロップの活躍に沸いた。昨年は同産駒のヨーホーレイクが勝利。競馬の景色を変えた偉大なる父が今週もまばゆいほどの存在感を放つ。

特集

2023年1月12日のニュース