【東京新聞杯】ジャスティンカフェ 重賞Vへ機は熟した!すでに切れ味ならG1級
2023年2月1日 05:30 覚醒の時は近い!「第73回東京新聞杯」(5日、東京)は切れ味自慢のジャスティンカフェ(牡5=安田翔)に注目。クラシック出走はなく、エリート街道を歩んできたわけじゃない。条件クラスからひとつずつ階段を上り、31日にJRA理事長特別表彰を受けた横山典弘(54)、福永祐一(46)の手綱さばきに導かれ、G1でも一目置かれる存在となった。福永とのコンビ継続で迎える始動戦。念願の重賞初制覇へ、機は熟した。
切れ味ならG1級。ジャスティンカフェは近5走中4走で上がり3Fがメンバー最速だった。昨年10月の毎日王冠(2着)では後方追走からダノンザキッド、レイパパレのG1馬をまとめて差し切ろうかという勢いで伸びた。勝ち馬サリオスの一瞬の切れに屈したものの、重賞未勝利なのが信じられないほどのパフォーマンスだった。G1初挑戦だった前走・マイルCS(6着)も内を突いた直線で前が壁にならなければと思わせる内容。安田翔師は前走について「馬群のばらけ具合をみれば、内を突くのが普通だと思うし、運がなかったというぐらい」と振り返り「それだけの加速ができるぐらい、道中で消耗なく進めていたのが、結果とは別に評価できることですね」と目を細めた。
潜在能力が開花しつつある背景にはここ1年、競馬で教え込んできた名手2人の存在がある。31日にJRA理事長特別表彰を受けた横山典と福永だ。昨年3月の小豆島特別(1着)では横山典が位置取りにこだわらず、後方でリラックスさせて末脚を引き出した。続く湘南S(1着)、エプソムC(4着)でも道中いかに力を抜けるかに努め、昨秋から福永が騎乗した2戦につなげた。安田翔師は「典さん(横山典)がつくってくれたことを祐一さん(福永)が乱さないようにやってくれました。元々いいものを持っていて、調教で折り合いがつくようになってきたことを、レースでも出せるようにしてくれました」と感謝した。
精神面のゆとりが馬体面にもプラスに働いている。指揮官は「毎日王冠の時ぐらいから放牧先からふっくらして帰ってこられるようになったんです」と言う。以前の気負う面が解消されてきたことで、調教にもいい効果が生まれている。それがレースに結びつき、結果にもつながる好循環だ。始動戦に向けて「出たなりで折り合いはつくようになってきたので、今までと同じようにやってくれれば」と名手の手綱さばきに託した。持ち味を出し切れれば、自然と重賞タイトルもついてくる。