【オーシャンS】ヴェントヴォーチェ 電撃王見えた!楽々Vで高松宮記念切符奪取

2023年3月5日 05:00

オーシャンSを制したヴェントヴォーチェ(9番)(撮影・郡司修)

 古馬スプリントG3「第18回オーシャンS」が4日、中山競馬場で行われ、中団を進んだ2番人気ヴェントヴォーチェが残り1Fで堂々抜け出して快勝。昨夏札幌のキーンランドC以来の重賞2勝目を飾り、高松宮記念(26日、中京)の優先出走権を獲得した。

 終わってみれば、ヴェントヴォーチェの役者が違った。中団追走から3~4コーナーは悠々と外を回し、直線半ばで早くも先頭。2着ディヴィナシオンに2馬身差を付け、楽々先頭で駆け抜けた。見せムチ程度で完勝に導いたルメールは「最後は結構、楽でした。早めに安全に抜けました。凄くいい反応をしてくれた。ずっと勝つ自信がありました」とニッコリ。昨夏キーンランドC以来2度目の騎乗だったが、当時は後方からイン差しV。「札幌とは違うレースでしたけど、乗りやすい馬。どこのポジションでも走れます」と自由自在の愛馬を称えた。

 昨秋スプリンターズSで11着に敗れた後は立て直しを図った。牧浦師は「スプリンターズSの時は夏場の連戦が続き、体的にも硬かった。しっかりリフレッシュして、久々で重賞メンバーでどうかと思っていたが、いい勝ち方をしてくれた」と目を細めた。

 次走はもちろん、優先出走権を獲得した高松宮記念へ。ルメールはドバイ遠征(イクイノックスのシーマクラシックなど)で乗れないため「鞍上は調整します」(同師)とパートナーを替えて悲願G1獲りに挑む。指揮官は「体質が強くなって、コンスタントに使えるようになった。ひと叩きして、もう一段上がるような感じの出来で臨んだので…。いい形で挑めます」と目を輝かせて頂点を見据えた。

 ◆ヴェントヴォーチェ 父タートルボウル 母ランウェイスナップ(母の父ディスタントビュー)17年4月20日生まれ 牡6歳 栗東・牧浦厩舎 馬主・エデンアソシエーション 生産者・北海道日高町の下河辺牧場 戦績14戦7勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億7748万5000円 馬名はイタリア語で「風の声」。

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