G1元年キタサンブラックでV 武豊17年以来勝利狙う

2023年3月31日 05:00

17年大阪杯を制したキタサンブラック。北島三郎オーナー(右)と喜びの握手をする武豊

 【競馬人生劇場・平松さとし】4月2日、阪神競馬場で大阪杯が行われる。G1に昇格して今年で7年目。G1となって1回目の17年に優勝したのがキタサンブラックだった。手綱を取ったのはご存じ、武豊騎手。レース後、次のように語った。

 「G1になって最初の年に勝ててホッとしました」

 JRA全G1制覇を目指すレジェンドにとって、新しくできるG1はなるべく早く勝っておきたかったそうだ。また、ことキタサンブラックに関しては次のように続けた。

 「初めてコンビを組んだ去年は負けていたので、勝てて良かったです」

 16年、当時まだG2だった大阪杯で天才騎手は初めてキタサンブラックとタッグを組んだ。菊花賞を勝つなど主戦だった北村宏司騎手がケガで長期にわたり戦列を離脱。結果的にこの大阪杯の行われた週に復帰を果たすのだが「乗れるかどうか分からない状態で、いつまでも陣営を待たすのは申し訳ない」という姿勢を早めに表明。そのため、新たな鞍上に武豊騎手を迎えた経緯があった。引退するまでにG1を7勝もする名馬ではあったが、日本のNo・1ジョッキーとの初タッグとなった16年の大阪杯では2着に惜敗。それだけに、翌年、G1となった同レースを勝てた事はうれしかったのだろう。

 さて、先週のドバイ開催では、ウシュバテソーロがメインのG1ドバイワールドCを制し、世界に衝撃をもたらしたが、同じかそれ以上に世界を震撼(しんかん)させたのが準メインのG1ドバイシーマクラシックを優勝したイクイノックスだ。肩ステッキ一発でほとんど追うところなく、2着を3馬身半突き放した。勝ち時計の2分25秒65はレコード。現地では「アブソリュートリーモンスター(絶対的怪物)」と呼ばれた同馬の父こそキタサンブラックだった。

 ちなみに武豊騎手は今週の大阪杯でジャックドールの手綱を取る。キタサンブラック以来の勝利はなるか。注目したい。 (フリーライター)

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