【大阪杯】ヴェルトライゼンデまとめ差し!抜け出せる機動力

2023年4月1日 05:30

厩舎周りで運動するヴェルトライゼンデ(撮影・亀井直樹)

 昨年、絶好調だったG1企画「展開王」が今春も正解を導き出す。ハナを奪うであろう有力馬ジャックドールが刻むペース、それに伴う各馬の動きを推理する。豪華メンバーがそろった、この中距離G1は栗東取材班の坂田高浩記者が担当。悲願のG1初制覇を狙う、あの馬に◎を託す。

 展開の鍵を握るのはジャックドールで間違いない。番手でも結果を出しているが、確たる逃げ馬が見当たらない以上、主導権を握るだろう。昨年は逃げ馬アフリカンゴールドがいて締まった流れになったが、今年は不在でマイペース濃厚?いや、そうでもない。マイペースでハナに行かれてしまえば、実力馬だけに逃げ切られてしまうという意識が後続に働き、2番手のノースブリッジがプレッシャーをかけにいく。内回りのコース形態上、各馬が早めの仕掛けになりがちで、直線には急坂が待ち受ける。そこで差し馬にチャンスが生まれる。

 G1に昇格した17年以降の大阪杯の枠順成績は3~4枠が【3・3・1・14】(連対率29%)と好成績。昨年は4枠8番のポタジェが好位から馬群をさばいて差し切ったが、まさにあの形が理想的。後方一気では、よほど展開がはまらないと厳しい。2番手ノースブリッジの後ろで脚をため、抜け出しそうな馬――。そのイメージで浮上するのが3枠6番ヴェルトライゼンデだ。

 一昨年以降の5戦が全て1~4枠の“ミスター内枠”だが、昨年のジャパンCのように馬群が固まって窮屈な場面でも、進路を見つけて抜け出してくる。昨年よりはペースが遅めで、馬群がばらけないだろうが、今年も全国リーディング首位を走る川田がVロードに導き、それに応えるだけの機動力がある。何より前走・日経新春杯でトップハンデ59キロを背負いながら、首差の接戦を勝ち切った勝負根性がある。直線、外に出してエンジン全開のスターズオンアース、ヒシイグアスの猛追を振り切り、戴冠ゴールに飛び込むはずだ。

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2023年4月1日のニュース