【桜花賞】(8)キタウイング 前哨戦からの滞在効果、陣営「だいぶ毛ヅヤも良くなった」

2023年4月7日 05:25

 【G1ドキュメント・栗東=6日】今週の栗東トレセン、特に追い日の水曜は猫の手も借りたい忙しさだった。昭和の表現で言うなら、てんやわんや。なぜなら関東馬のうちエミュー、キタウイング、トーセンローリエの3頭が栗東で最終追いを行ったため。出走馬18頭のうち、16頭がこっちにいるのだ。

 関東馬が栗東に滞在する理由は長距離輸送を避けるため。3歳牝馬は、か弱き乙女。美浦→阪神競馬場への長旅は疲れる。3連勝の勢いに乗るトーセンローリエは3月21日、フラワーCを勝ったエミューは先週31日に栗東入りした。栗東滞在と言えば、小島厩舎が先達。重賞2勝馬キタウイングは阪神JFの時も滞在したが、今年は前哨戦のチューリップ賞前から栗東に腰を据えて調整している。柏木助手も滞在効果に目を細める。

 「木曜は引き運動。雰囲気は悪くない。体が細く見えることもない。だいぶ毛ヅヤも良くなって、馬房の中の目も穏やかだと(小島)先生も話してましたね」

 不敵な落ち着きぶり。ここに至る過程が全て桜花賞に向けてのもの。2週連続で杉原が駆けつけての追い切りも絶妙で状態面はピークに達した。セールスポイントを「狭いところにも突っ込んでいける気持ちの強さ」と話す柏木助手は、彼女を“伏兵”とは思っていない。4枠8番に「枠もいいところ。周りを見ながら行ける」と虎視たんたんとイメージする。過去にブラックエンブレム(08年秋華賞)、クィーンスプマンテ(09年エリザベス女王杯)で栗東滞在の実績を積んだ小島厩舎。その再現に手応えあり、とオサムは感じた。

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