【鳴尾記念】ボッケリーニ 全兄ラブリーデイに続く兄弟V!池江師2年連続&同レース最多7勝目

2023年6月4日 05:15

<鳴尾記念>叩き合いを制し勝利するボッケリーニ(左から2頭目)(撮影・亀井 直樹) 

 夏の阪神開幕を告げる「第76回鳴尾記念」が3日、15頭で争われた。5番人気ボッケリーニが早めスパートで押し切り、重賞3勝目を飾った。池江厩舎は昨年のヴェルトライゼンデに続く同レース7勝目。同厩で15年に同レースを制した全兄ラブリーデイに続く兄弟Vを達成した。

 阪神開幕を祝うように、夏空が戻ってきた。良馬場の下、ボッケリーニが激戦を制した。1000メートルの通過は59秒6。3コーナーから徐々に位置を上げて4番手の外で直線へ。一度は前に出たところで内のフェーングロッテンがしぶとく盛り返す。1着から8着まで全て首差のサバイバルから、最後は抜け出していた。重賞3勝目に浜中は「スタートも良かったですし、そんなに位置取りにはこだわっていませんでした。前にいる馬たちが相手だと思っていたので、勝負どころから差を詰めにいきました。いい手応えだったし、強かったです」と笑顔を見せた。

 先週の目黒記念が59・5キロと重いハンデが課されたこともあって自重。距離短縮に課題があったがその分、調整は進んだ。池江厩舎は昨年に続く鳴尾記念7度目V。自身の持つ歴代最多勝記録を更新した。ファンからは“池江記念”とも言われるほど、相性抜群だ。調整役の川合助手は「(目黒記念は)ハンデもあったし、こちらを選択して良かったです。前向きなレースをしてくれました。最後はソラを使って詰められましたけど、強かったです」と振り返った。

 血のドラマも内包する。全兄ラブリーデイは同じ池江厩舎に所属、15年にこのレースを制して宝塚記念も勝った。浜中は「7歳とは思えない若々しい体です。さらに力をつけてくるのでは、という手応えもありますし、さらに大きいレースにトライしていけると思います」と前向き。7歳にして意気盛ん。楽しみは尽きない。

 ◆ボッケリーニ 父キングカメハメハ 母ポップコーンジャズ(母の父ダンスインザダーク)16年4月4日生まれ 牡7歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績25戦7勝(重賞3勝目) 総獲得賞金3億5879万9000円 馬名の由来は人名より

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