【北海道こぼれ話】“北”の大地で、人馬ともに温泉効果で整ったキタウイングと再会

2023年7月25日 20:09

函館競馬場で調整するキタウイングは火曜朝、小島師が調教にまたがって感触を確かめた

 函館滞在初日は強風が吹き荒れる中での取材。長袖のジャンパーを着ていても肌寒かった。そんな中、クイーンSに出走するキタウイング(牝3=小島)の姿を見てホッコリ。春の桜花賞(12着)でも◎にした推し馬だ。“北”の大地で再会できてうれしかった。

 この日の調教は小島師自らまたがり、感触を確かめていた。運動終わりに厩舎で師を直撃。「フレッシュな状態で牧場から帰ってきたし、いい雰囲気ですよ」と表情は明るい。さらに函館ならではの調整方法もプラスに働いているという。

 「函館競馬場には、せっかく(馬用の)温泉があるから入れた方がいいなと思ってね。週2日入れているが、それもいい方に出ていると思う」。その効果については「もちろん普通の治癒効果もあるが、馬がリラックスしますよね。この馬は温泉がすごく好き。気持ちいいみたいだよ」とうれしそうに教えてくれた。

 血統的にも北海道の洋芝はフィットする可能性十分。祖母リーベストラウムの産駒はエンライトメント(牡3)が今月8日の函館で未勝利戦を勝ち上がり、カヨウネンカ(牝4)は15日の函館10Rかもめ島特別を制した。さらにリーベストラウムの産駒トキメキ(牝6)はクイーンSと同じ日に新潟で行われるアイビスSDの有力馬でもあり、カヨウネンカは今週の札幌土日メインに登録。週末はこの一族を所有する“ミルファーム祭り”の予感もする。

 キタウイングが温泉に入っているという話を聞いて、うらやましくなった。取材を終え、競馬場から帰りの市電は終点の谷地頭電停で下車。谷地頭温泉に入り、“整えてきた”。明日からの追い切り取材も頑張ろう。(寺下 厚司)

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