【小倉記念】熱いぜカテドラル!得意の夏は驚異の連対率75%
2023年8月9日 05:30 夏馬の本領発揮だ。サマー2000シリーズ第3戦「第59回小倉記念」に出走する7歳の古豪カテドラルが大得意の夏本番を迎え、グイグイ調子を上げてきた。これまで7~9月に全4勝。ダートに挑んだ近2走は振るわなかったが、実績のある芝に戻して変わり身が見込める。重賞出走馬にスポットを当てる「推しの馬」では推しポイント3つを挙げた。
得意の夏がやってきた。これまで1~3月が【0・2・0・4】、4~6月が【0・2・1・5】、10~12月が【0・0・0・7】に対して、7~9月は【4・2・0・2】と連対率75%。気温の上昇とともに調子を上げる。宮田助手は「夏と冬では体の柔らかさが全然違う。冬は筋肉が詰まっている感じで歩様に硬さもあるが、夏は体全身の動きが滑らか。この暑さでもカイバはモリモリ食べるし、生まれ持ったタフさがある。元々、汗かき体質で代謝が良く、仕上げやすいのが特徴です」と分析した。
2日の1週前追いは団野を背にCWコースで6F76秒9~1F12秒0(馬なり)。この日の6Fで一番時計をマークした。なかなか目にすることのない数字で、3走前・小倉大賞典2着時の1週前追い(6F78秒3~1F11秒7)と比べて1秒4も速い。同助手は「ジョッキー騎乗とはいえ、やばい時計が出た。エネルギーが凄い」と感心しきり。7歳の古豪は衰えるどころか、進化し続けている。
小倉での4走は全て重賞で、21&22年中京記念2着(芝1800メートル)を含む【0・3・0・1】と好成績。宮田助手は「器用さがあるので直線の長い東京でも好走しているが、トップスピードを維持できる距離が約600メートル。脚の使いどころが難しいが、直線の短いコースの方が持ち味を発揮しやすい」と特徴を伝える。唯一の着外は昨年の当レース(4着)だが、直線で前が壁になりスムーズさを欠いた。まともなら昨年以上の結果が期待できる。
担当の宮田助手は来月で47歳を迎える。父が鹿戸明厩舎の厩務員だったこともあり、幼少期から競馬は身近な存在だった。高校卒業後はナリタブライアン、ビワハヤヒデなどの名馬を生産した資生園早田牧場で経験を積み、99年トレセン入り。最初に所属した梅内厩舎の解散に伴い、15年に開業した池添厩舎に移った。
17年オーシャンSでは担当のメラグラーナで厩舎に重賞初制覇をもたらした。「僕は当たり前のことをやっているだけ。いつも周りのスタッフらに支えられながら頑張っています」と謙虚な姿勢を崩さないが、キャリア24年の超ベテラン。引き出しの多さ、ここ一番の仕上げなど腕は確かだ。
ここ2走、ダートで惨敗が続いたが実績のある小倉と舞台が好転する。「今回でキャリア30戦目。2歳から長く活躍して大したものですよ。この馬とタイトルを獲って、いい思い出をつくりたい」。ベテランの人馬が開幕週の小倉を熱く盛り上げる。