【セントライト記念】ソールオリエンス優位 前走ダービー組を素直に信頼
2023年9月12日 04:50 今週の3日間開催最終日の月曜中山メインは菊花賞TR「第77回セントライト記念」。昨年は当レース2着アスクビクターモアが菊花賞馬に輝いた。3冠最終戦に直結する伝統重賞を、過去10年(14年新潟開催含む)のデータから掘り下げる。浮かび上がった馬は?
☆前走 15年当レース優勝馬キタサンブラックが菊花賞V。昨年2着馬アスクビクターモアも菊制覇。2頭ともダービーから直行組。前走ダービー組は【5・6・4・22】で最も敬意を払うべきなのは言うまでもない。ただ「ダービー2桁着順」の馬が3頭も優勝している点は注意。他ではラジオNIKKEI賞が【2・1・1・11】。残る優勝馬3頭は他の重賞でなく条件戦だった。13年優勝ユールシンギングと昨年ガイアフォースは前走1勝クラスで1着。17年ミッキースワローはいわき特別(現2勝クラス)3着からだが「条件クラス敗戦馬」の優勝はその1頭だけで評価は下がる。
☆距離経験 中山正面スタンド前の坂を2回通る外回り2200メートルは持久力が不可欠。優勝馬10頭は例外なく「2000メートル以上の距離経験」があったのは見逃せない。前述ミッキースワローはいわき特別(福島1800メートル)からで狙いにくいローテだが、セントライト記念と同舞台の中山2200メートルで未勝利戦Vの実績があった。今年人気を集めそうなレーベンスティール、シルトホルンは直結するラジオNIKKEI賞から参戦はいいが、距離上限が1800メートルまで。データ上は割り引きだ。
☆間隔 近年の猛暑もあって、レース間隔を空けた馬が好走する。前走が8月以降だった馬の優勝は13年ユールシンギング(前走は9月1日の500万下1着)が最後。残る優勝馬9頭の前走は7月以前だった。今年の登録馬はウィズユアドリーム、セブンマジシャンなど8月以降に使っていた馬が6頭もいるが、歴史的猛暑でローテ的には厳しいのでは?
☆結論 主力ローテのダービー最先着2着で血統的にもセントライト記念優勝馬キタサンブラックを父に持つソールオリエンスの優位は動かない。侮れないのは評価が落ちがちな「ダービー大敗組」で同9着シャザーン、15着グリューネグリーン(超人気薄!?)。昨年優勝ガイアフォース同様に「条件戦1着」から挑むキングズレインは前走で2400メートルを克服。6月から空けたローテも良く特注。(データ班)
《成長を感じる》
皐月賞馬ソールオリエンスが2戦2勝の中山で始動する。手塚師は「春と体重は変わりないですが、つくべきところに筋肉がついて、たくましくなってきた。成長は感じられます。(1週前追いは)インから外に流れるところがなかったから、いいんじゃないですか。バランスが良くなったと思う」と成長を感じている。菊花賞での2冠制覇を見据えての秋初戦。「3000メートルになったらともかく、ダービー(2着)はスローでも折り合えたからね」と始動戦Vは譲らない。