【ローズS】ブレイディヴェーグ 怪物の真価!ルメール成長実感「大人になった」
2023年9月14日 05:30 今週は土日月の3日間開催。阪神日曜メイン・秋華賞トライアル「第41回ローズS」(3着までに優先出走権)の最終追い切りが13日、東西トレセンで行われ、栗東滞在中の関東馬ブレイディヴェーグはルメールを背にCWコースで鋭い切れ味を発揮した。ラスト1F11秒4の好時計で併走馬に先着。3連勝での重賞初Vへ態勢を整えた。
連勝中の関東馬ブレイディヴェーグは栗東滞在で調整。最終追い切り後、手綱を取ったルメールは「元気いっぱい。凄くいいね。絶対、重賞レベル」とコンビ復活となるパートナーのポテンシャルを絶賛した。
追い切りはCWコースでライリッズ(4歳2勝クラス)を3馬身追走。道中はしっかり折り合い、レースと同じ右回りのコーナリングもスムーズだった。直線は内から差を詰めると、併走馬を手応えで圧倒。馬なりのままラスト1F11秒4の切れ味で楽々と首差先着した。ルメールは「最後はいい脚を使ってくれたし、瞬発力がある。馬の状態はバッチリだと思う」と太鼓判を押した。
鞍上がコンビを組むのは6馬身差で圧勝した2月の未勝利戦以来。「(当時と比べて)体はビルドアップしている。だんだんと強くなってきて大人になった」と成長を感じ取る。戸崎とコンビを組んだ前走も3馬身半差の快勝。勝ち時計1分57秒9は前日の3勝クラスを2秒2も上回った。非凡なポテンシャルは3歳牝馬同士の重賞なら十分通用する。
美浦の坂路が改修中のため、今月1日から栗東入り。同行する沢江助手は「脚元のこともあるので滞在を選択しました。着いて2日目からは慣れてくれたしカイバも食べてくれるようになった」と順調ぶりを口にする。宮田師は「栗東に運んで体重が減って10キロほど減るかも。ただ、動ける態勢にはあるし最後に長距離輸送がない点も大きい」と滞在のメリットを挙げた。
初めてとなる阪神芝1800メートルの舞台にも不安はない。ルメールは「右回りは初めてだけど、けさの追い切りがとても良かったし心配はしていない。東京の長い直線でずっと伸びてくれたから、阪神の外回りは絶対合う」とジャッジした。
ここ2走で見せた圧巻のパフォーマンスから未知の魅力を秘める逸材。鞍上も「いい競馬をしてくれることを期待しています」と3連勝での重賞初制覇に燃える。3歳牝馬戦線はG13連勝中のリバティアイランドの1強ムードだが、絶対女王と同じサンデーレーシングの勝負服のこの馬がライバル最有力に名乗りを上げる。
《名手の一撃に期待》ブレイディヴェーグに騎乗するルメールはこれまでローズSに8回騎乗して【2・1・0・5】の成績。勝利した2回は15年タッチングスピーチ(7番人気)、18年カンタービレ(5番人気)の伏兵で挙げた。15年は1勝クラスVからの参戦ながら、オークス馬ミッキークイーン(2着)との追い比べを制してV。頼もしい名手とのコンビなら春の実績馬相手でも怖くない。