【アルゼンチン共和国杯】マイネルウィルトス 悲願へ加速!しまい重点で力強いフットワーク

2023年11月2日 05:23

坂路で追い切るマイネルウィルトス(撮影・亀井直樹)

 「第61回アルゼンチン共和国杯」は7歳馬マイネルウィルトスが栗東坂路で躍動。長期休養明けを使いつつ調子を上げてきた。好相性の舞台で初タイトルを獲りに行く。

 もう2着はいらない。マイネルウィルトスはキャリア37走で2着が実に10回。馬券を買う側としては頼もしいが、やはり勝ちたい。坂路の最終追いは奇麗な加速ラップを刻み、ラスト2Fは12秒5→12秒0でフィニッシュ。4F53秒5、馬なり単走で力強いフットワークを繰り出した。宮師は満足げに切り出す。「前走後は在厩で調整。先週負荷をかけているので、しまい重点で。ラスト1Fは12秒ジャストでしたし、1週前も動けていました。いい感じで来ていると思います」と好ムード。先週26日には坂路で自己ベストに0秒3迫る4F52秒1を計時、確実に出来は上向いている。

 一昨年4月の福島民報杯から勝ち星が遠ざかっている。その間10走は全て勝ち馬から着差1秒以内。惜しいレースもあった。あと一歩。重賞初Vは届くところまで来ている。前走の京都大賞典は勝ち馬から0秒4差の6着。道中は後方を決め込み、直線に懸けた。道悪の芝をしぶとく伸びて上がり最速をマークした。「後ろからになりましたけど、直線は自分の脚を使っています。内容は悪くなかったですね。展開が向けば上位に食い込めると思います」と前向きに語った。

 この舞台は一昨年のこのレースで2着、昨年の目黒記念も2着だった。消耗戦になりやすい舞台が最適。コース替わりに胸が高鳴る。父スクリーンヒーローは08年の勝ち馬。産駒も過去10年で【1・1・1・1】と良績を残す。15年にはゴールドアクターがV。血統の後押しもある。トレーナーは「何とか重賞を獲らせてあげたいと思う」と力を込めた。けいじん帯炎による約1年の休養を経て、復帰4走目となる。咲き誇れ7歳の花。得意舞台で今度こそ輝きを放つ。

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2023年11月2日のニュース