【阪神JF】サフィラ 3冠牝馬への道 血統背景から舞台替わりは歓迎
2023年12月5日 05:18 過去の傾向から好走馬を探し出す「G1データ王」。今週は2歳女王決定戦「第75回阪神JF」。昨年の勝ち馬リバティアイランドは今年の牝馬3冠ロードを全て先頭で駆け抜けた。来春へ向けても重要な一戦。その昨年の1強ムードとは一転して、今年は実力が接近した混戦模様。過去10年のデータから浮上したのはあの馬だ。
①前走
近年の有力なステップはアルテミスS。20年ソダシ(アルテミスS1着)、21年サークルオブライフ(同1着)、そして昨年のリバティアイランド(同2着)と3年連続で勝ち馬を出しており【5・3・3・21】。左、右回りの違いはあるものの、実力がストレートに問われるコース設定で能力の高さが結果に反映している。今年はアルテミスS勝ち馬チェルヴィニアが不在だが、2着サフィラが出走する。続いて勝ち星が多いのはファンタジーS組だが【2・0・2・31】で勝率、連対率は低調。スピード優先の千四からタフなマイル戦への条件替わりで苦戦する馬が目立つ。
②騎手
キャリアの浅い2歳牝馬。騎乗経験が大きなアドバンテージとなる。過去10年で前走から継続騎乗が【8・6・7・63】なのに対して乗り替わりは【2・4・3・85】。同日に香港国際競走が行われ、有力馬といえども乗り替わりとなるケースは少なくない。今年人気を集めるボンドガールは短期免許で来日中のマーカンドが初騎乗。割引が必要になりそう。一方、重賞で連対経験があるコラソンビート(横山武)、サフィラ(松山)は継続騎乗。癖をつかんでいる点は有利な材料だ。
③生産者
ノーザンファームの生産馬が【6・5・2・29】。出走数も多いが、勝率14・3%、連対率26・2%と無類の強さを示している。17~20年に4連覇。昨年のリバティアイランドも同ファームの出身馬だ。今年はアスコリピチェーノ、クイックバイオ、サフィラ、ステレンボッシュ、プシプシーナ、ボンドガール、ルシフェルがスタンバイ(抽選組は除く)。同ファームのG1連勝は先週のチャンピオンズCで途切れたが、史上初のJRA・G1200勝なるかが注目される。
結論
全ての項目をクリアしたのはサフィラだ。全兄サリオスは当舞台の19年朝日杯FSを無傷3連勝で制覇。血統背景から舞台替わりは歓迎できる。次点はボンドガール。乗り替わりが唯一の不安材料だが、前走サウジアラビアRC(2着)で牡馬相手に1番人気の支持を集めた素質は侮れない。 (データ班)