【23年JRA10大ニュース 1位】イクイノックス世界一のまま引退 G1で6連勝 総獲得賞金1位
2023年12月31日 05:21 23年も大みそかは恒例のスポニチ選定「JRA10大ニュース」で一年を振り返る。競馬の主役はやはりサラブレッドだと感じさせたスターホースの走り。1位はリーディング騎手ルメールにパーフェクトと言わしめて、ジャパンC後に涙させたあの馬。総獲得賞金でも歴代トップに立ち、世界一の座を譲らぬままターフを去った。
イクイノックスは今年、ドバイシーマクラシック→宝塚記念→天皇賞・秋→ジャパンCで4戦4勝。昨年の天皇賞・秋からG16連勝となり、G1出走機会6連勝はテイエムオペラオーとロードカナロアに並ぶ記録。G1以外での敗戦を挟まない純粋なG16連勝は日本競馬史上初で、総獲得賞金22億1544万6100円もアーモンドアイ(19億1526万3900円)を超えて歴代1位となった。
競走馬の能力を示す上で客観的な指標となるロンジンワールドベストホースランキングでは、ドバイシーマクラシック1着後に、レーティング129ポンドで単独首位に立った。その後も1位をキープし、ジャパンCの圧勝劇が評価されて133ポンドに。エルコンドルパサーの日本調教馬歴代トップの134ポンド(99年凱旋門賞2着)に迫り、世界一の貫禄を示した。
天皇賞・秋では天皇、皇后両陛下が観戦された、11年ぶりの天覧競馬となり、勝利後にルメールがイクイノックスの馬上で脱帽して深々と敬礼するシーンは印象深い。“世界レコード”1分55秒2の衝撃もあり、天皇陛下は「凄いレースでしたね」と感想を伝えられた。
ジャパンC後に電撃引退&種牡馬入りを発表。今月16日に行われた引退式で、アーモンドアイとの配合プランが明かされ、歴代獲得賞金額ワンツーの“40億円ベビー”誕生の期待がかかる。内国産馬の初年度種付け料としては史上最高額の2000万円が設定され、順調なら来年2月上旬から種付けが始まる。夢の続きは、早ければ27年夏デビューの産駒に託される。