【フェアリーS】イフェイオン 重賞初制覇で桜花賞に名乗り 西村淳「思い描いていた通り」

2024年1月8日 05:25

<中山11R フェアリーS>直線で鋭く抜け出しレースを制したイフェイオン(中央)=撮影・郡司 修

 24年クラシック戦線が動き出した。今年最初の3歳牝馬重賞「第40回フェアリーS」が7日に中山競馬場で行われ、西村淳騎乗の5番人気・イフェイオンが4番手から抜け出して重賞初制覇。桜花賞(4月7日、阪神)に名乗りを上げた。管理する杉山佳明師(40)は開業4年目でうれしい重賞初制覇となった。

 西村淳の強気な騎乗が光った。イフェイオンは8枠13番からのスタート。「外枠だったので難しい競馬になると思っていた」という鞍上の不安をよそに、パートナーはポンとスタートを決めた。終始外を回らされながらも4番手をキープ。4角で先行勢に並びかけ直線早めに先頭に立つと、猛追するライバルを何とか振り切った。ガッツポーズで引き揚げて来た鞍上は「終始手応えが良かった。思い描いていた通りのレースができました」と会心の笑みを浮かべた。

 前走で未勝利戦を勝ったばかりのイフェイオンに重賞挑戦を進言したのは西村淳だった。「まだ若いし改善する点はいっぱいありますが、そこをクリアしていけばもっと凄い馬になる。この馬でクラシックに行けたらいいですね」と先を見据える。この馬で「目標達成」という明確なビジョンができたからだ。「昨年G1を勝つのを目標にしていたのですが、できなかった。今年こそ何とか獲りたいと思っています」と目をギラつかせた。

 重賞初制覇となった杉山佳師は鞍上に感謝しきり。「暮れのG1も考えていたのですが“フェアリーSに行ったら勝てる”と。外枠だったけどジョッキーの言葉を信じていました」と笑った。今後はいったん宮城・山元トレセンに放牧の予定。「センスある競馬で賞金を加算してくれた。桜花賞に向けてしっかり調整していきたい」と指揮官。イフェイオン&西村淳のコンビが、24年3歳牝馬クラシック戦線に名乗りを上げた。

 イフェイオン 父エピファネイア 母イチオクノホシ(母の父ゼンノロブロイ)21年4月1日生まれ 牝3歳 栗東・杉山佳厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績3戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4581万8000円 馬名はベツレヘムの星と呼ばれる星形の花の名前。 

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