パンサラッサ 種牡馬でイクイノックスに勝つ 中山競馬場で引退式 矢作師「心に残る走りをしてくれた」

2024年1月9日 05:19

パンサラッサの引退式で記念撮影に納まる関係者(撮影・郡司 修)

 昨年2月、日本馬として初めて世界最高賞金額G1サウジCを制したパンサラッサ(牡7)の引退式が8日、中山競馬場で最終レース後に行われた。22年ドバイターフも制した同馬の総獲得賞金は、イクイノックス、アーモンドアイ、キタサンブラックに続く歴代4位の18億4466万3200円。世界を沸かせた希代の逃げ馬に、場内に残った約4000人のファンが惜別の拍手を送った。

 タレントのブルーノ・ユウキが歌う「パンサラッサの歌」で始まった引退式。主役は元気いっぱいに登場した。主戦の吉田豊は「自分はもう海外のレースなどで緊張するような機会はないと思っていたけど、大きいところを二つ勝たせてもらった。本当にお疲れさまでしたと言いたいです」と感謝を伝えた。

 幾多の名馬を手がけた矢作師にとっても思い入れの強い1頭。「(厩舎では)同期のコントレイルという天才が常に横にいた。サラブレッドはなかなか努力だけでは素質にかなわないが、それを克服したのがパンサラッサという馬です。他の馬より国内の実績では劣るかもしれないが、心に残る走りをしてくれた」としんみり語った。

 今後は種牡馬としてけい養されるアロースタッド(北海道新ひだか町)へ移動。シャトル種牡馬として南半球でも種付けを行う予定だ。「イクイノックスの子を負かしてほしい」と矢作師。22年天皇賞・秋(2着)で惜敗を喫したライバルと、今度は種牡馬として新たなステージでの勝負が待っている。

 ▼広尾レース・中尾公亮代表取締役 これだけたくさんのファンの方々に応援していただいたこと、ただただ感謝しかありません。矢作芳人師という日本、そして世界を代表する調教師、そして厩舎関係者の皆さまに育ててもらったパンサラッサは本当に幸せだったと思います。

 ▼岡勇策助手 一番賞金の高いレースを勝たせてもらったのでうれしいです。たくさんいい経験をさせていただいた。ありがとう。

 ▼池田康宏元厩務員 僕はG1制覇を諦めていましたが、最後の最後にG1制覇を成し遂げてくれた。あの馬には諦めないということを教わりました。

 ▼生産者・木村秀則氏 希望をありがとう。日高の希望の星になるような子を出してほしいと思います。

 パンサラッサ 父ロードカナロア 母ミスペンバリー(母の父モンジュー)17年3月1日生まれ 牡7歳 栗東・矢作厩舎所属 馬主・広尾レース 生産者・北海道新ひだか町の木村秀則氏 戦績27戦7勝(海外4戦2勝、重賞4勝) 総獲得賞金18億4466万3200円 馬名の由来はかつて地球に存在した唯一の海、父名(海の神)より連想。

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