【金鯱賞】ドゥレッツァ極上の切れ味!Wコース単走馬なりで圧巻のラスト
2024年3月7日 05:28 いざ破竹の6連勝へ――。中京日曜メイン「第60回金鯱賞」の追い切りが6日、東西トレセンで行われた。美浦では昨年の菊花賞馬ドゥレッツァが圧巻の走りを披露。Wコース単走馬なりでラスト1Fは切れ切れの11秒4。今年初戦Vへ万全の仕上がりをアピールした。
リズム重視のWコース単走馬なり。だが、さすがはG1馬ドゥレッツァ。それでいてスピード感は満点だ。動きを見守った尾関師=写真=も「今週もいい動きができていた。力を出せるところまできた」と納得の表情を浮かべた。
序盤はゆったりしたラップを刻んだが、前進気勢たっぷりの走り。4角では鞍上が抑え切れないほどの手応えだ。直線は四肢をしなやかに回転させ、ラスト2Fは11秒9→11秒4と圧巻の加速ラップ。極限の切れ味が光る最終リハだった。
Wコース併せ馬で攻めた前走・菊花賞時とは打って変わって軽めの調整。だが、今のドゥレッツァにはそれがベストだ。尾関師は「間隔が空いているせいもあって少し力みがちなところがあったので単走に。輸送もありますしね」と意図を説明。「併せ馬ではないけど先週、今週としっかり負荷はかかっている」と仕上がりに一切の不安はない。
当初は始動戦を2月11日の京都記念に設定していたが、菊花賞の疲れが抜け切れず金鯱賞へ。だが、その変更が功を奏した。しっかり休養が取れたことで馬体が著しく成長。「馬体のつくりが良くなっている。脚元もようやく固まってきたし、疲れが出にくい体になったね」。菊花賞では468キロだった馬体重が今では480キロ台。筋肉量が増え、一流の肉体に近づきつつある。
今回は昨年6月ホンコンJCT以来3戦ぶりの芝2000メートル。それでもトレーナーは「操縦性の高さがセールスポイント。この距離も対応できると思っている」と舞台替わりも問題視しない。上昇一途の菊花賞馬が、春の大目標、天皇賞・春へ弾みをつける。