【桜花賞】(14)ショウナンマヌエラ 作戦は新コンビ岩田康にお任せ、高野師「長くいい脚を使える」

2024年4月5日 05:18

厩舎周りで運動するショウナンマヌエラ(撮影・亀井直樹) 

 投票所が独特の緊張感に包まれる中、午後2時に桜花賞の枠順が決まった。3分の2の抽選をくぐり抜けたショウナンマヌエラは7枠14番からスタート。高野師は「(抽選が通って)ホッとしました」と安堵(あんど)の笑み。「もちろん(新コンビの岩田康)ジョッキーとも作戦については話しますが(鞍上は)経験豊富なので、基本的には委ねるつもりです」と全幅の信頼を置いている。

 生まれ持った勝負根性と強じんな粘り腰が最大の武器。昨年7月に中京マイルの新馬戦を逃げ切り、初陣Vを飾った。続く新潟2歳Sでは好スタートからスピードの違いでハナを奪うと粘りに粘って10番人気2着と好走。前々走・アルテミスSも同様の立ち回りで5着と健闘したが、やや重で行われた前哨戦のチューリップ賞はスタートでまさかの出遅れ。道中15番手から見せ場なく14着に終わった。指揮官は「ゲート裏からメンタルが安定せず。元々、スタートセンスはいいと思っていたが、実際そうではなかった」と振り返る。

 スピードを生かしてこそのタイプ。前回の反省を踏まえ、今回からゲート練習を取り入れた。しっかり駐立して、真っすぐゲートを出る。実戦に近い形で本数を重ねた。「長くいい脚を使えるのが強みなので、ある程度、前々で運ぶのが理想です。まずはスタートを決めて、自分のリズムで走らせたい」と思い描く。

 高野師はショウナンパンドラで重賞初制覇を飾った14年秋華賞を含め、JRA重賞26勝うち牝馬で17勝。牝馬の調整は熟知している。追い切り翌日の木曜朝は軽めの運動で体をほぐした。テンションが上がらず、精神的に落ち着いているのが何より。大舞台に向けて、準備は整った。同型との兼ね合いは鍵だが抽選突破の勢いを味方に、持ち前のしぶとさで急坂を駆け上がる。

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2024年4月5日のニュース