騎手・藤岡康太さんの合同葬しめやかに 父・藤岡健一師「本当に幸せな人生だったと思う」

2024年4月15日 16:10

<藤岡康太さん・合同葬儀> 焼香のために並ぶ参列者ら (撮影・亀井 直樹) 

 JRAの騎手で6日の落馬事故により10日に亡くなった藤岡康太さん(享年35)の日本中央競馬会・日本騎手クラブによる合同葬が15日、栗東トレーニングセンターの厚生会館本館体育館(滋賀県栗東市)で営まれた。

 喪主で父親の藤岡健一調教師(63)は「皆様ご多忙の中、藤岡康太の葬儀にこんなにたくさんご参列頂きまして、誠にありがとうございます。息子・康太は4月10日、35歳という短い生涯に別れを告げて天国へ旅立っていきました。夢だった騎手になり、たくさんの友達やたくさんの方々に応援してもらい、大きなレースに勝たせてもらって幸せな人生だったかなと思います」と、時折、声を詰まらせながら語った。

 そして「騎手になっていなければ、康太の妻にも息子にも出会えなかったと思います。奥さんと出会って毎日二人で過ごすようになり、子供も産まれ、調教や競馬が終われば真っすぐに家に帰って面倒を見る、いい父親になりました。いつも笑顔を絶やさない、皆に愛される自慢の息子でした」と続けた。

 最後に藤岡師は「競馬ファンの皆さんにひとつお願いがあります。競馬は人に感動や、たくさんの夢や、たくさんの笑顔を与えてくれる素晴らしいスポーツです。康太が大好きだった馬。康太が大好きだった競馬。生まれ変わっても騎手になりたいと言った競馬をみんなで愛し、応援していただければありがたいです。康太への思いは尽きません。けれども競馬はこれからもずっと続きます。皆さんで応援してあげてください。本日はありがとうございました」と無念さをにじませ、愛息に別れを告げた。

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