【エプソムC】レーベンスティール復調アピール!3頭併せで躍動感ある走り披露

2024年6月7日 05:30

3頭併せで追い切るレーベンスティール(中)(撮影・村上大輔)

 日曜東京メインG3「エプソムC」の木曜追いが行われた。美浦では新潟大賞典11着からの巻き返しを期すレーベンスティールがWコース3頭併せで6F83秒8~1F11秒5。ハプニングはあったものの、前走以上の動きで復調をアピールした。

 ハプニングが起こったのは直線に向き、3頭併せの隊形が整った残り200メートル地点。外を行くヴァルドルチャ(3歳1勝クラス)が頭を振って急減速。これに驚いたレーベンスティールがエキサイト。内のレモンポップ(6歳オープン)を猛然と追い抜き前に出ようとする。鞍上が必死になだめ何とか制御。最後は立て直して再び追いついたヴァルドルチャと3頭併入の形でゴールした。調教を見守った田中博師は「いい刺激になったと思うがリードホースがうまく先導できず意図した追い切りができなかった。もう少し気持ちよく走らせたかったですね…」と渋い表情を浮かべた。

 直線こそ陣営がイメージした形ではなかったが、道中の追走はスムーズ。躍動感ある走りは調子の良さを表している。前走の新潟大賞典は持ち味の末脚が影を潜めて11着に大敗。初の海外挑戦となった香港ヴァーズ(8着)からの帰国初戦で万全とはいえない状態だった。「前回は体調が悪く、それを頭に入れての仕上げになってしまった。その時より体調は良くなっている。動きも弾みがあった」と指揮官。1週前追い(5月30日)では、同じWコースで6F79秒7~1F11秒1の猛時計をマーク。「一歩踏み込んだ調教ができている」と復調への手応えをつかんでいる。

 田中博厩舎は昨年1月の根岸S(レモンポップ)での重賞初制覇を皮切りに、年間でG1・2勝を含む重賞6勝と大躍進。緻密な調教プランでの仕上げには定評がある。「今回はうまく追い切れなかったが、まだ競馬まで時間はあるので修正していきたい」。38歳の若き指揮官は“失敗”を認めた上で前を向く。G1・2勝の総大将レモンポップ、宝塚記念を目指すローシャムパークと共に厩舎の屋台骨を背負う素質馬。本番までの修正に注目だ。

 《芝千八は全て馬券圏内》レーベンスティールは芝1800メートルで【2・2・1・0】。デビュー以来一度も馬券圏内を外していない。今回の舞台となる東京でも【1・1・0・0】。昨年5月の1勝クラスでは2着に5馬身差の圧勝。2着は22年11月のデビュー戦で、勝ち馬は後の皐月賞馬ソールオリエンス。着差はわずかに首差で後続は5馬身離した。得意距離で実績のある東京に戻り、反撃の条件はそろっている。

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2024年6月7日のニュース