【AJC杯】ダービー馬ダノンデサイル 始動戦へ態勢整った!弾むようなフットワークで駆け上がった
2025年1月23日 05:30 古馬になって新たな一歩を踏み出す。有馬記念から中4週の「第66回AJC杯」で今年初戦を迎えるダービー馬ダノンデサイルが22日、栗東坂路併せ馬で追い切って手応え良し。切れのある動きで好調をアピールした。振り返れば昨年、京成杯で重賞初制覇。今年も年明けの中山に狙いを定めた。
弾むようなフットワークで駆け上がった。今年初戦を迎える昨年ダービー馬ダノンデサイルは坂路で追い切って4F52秒8~1F12秒2。終始、余裕を持ちながらアルトシュタット(6歳3勝クラス)と併入でゴールへ。絶妙なサジ加減で最後のひと追いをクリア。自ら手綱を取った安田師は「フォームと走りのバランスの確認をして上手に走れていました。態勢は整っています」とうなずいた。
前走有馬記念から中4週で参戦。久しぶりに間隔を詰めた起用に「幸い疲労の回復は早く、体の使い方や精神面でも大きな乱れはなかった。秋に連戦するようなレースプランになった時に、ぶっつけで間隔を詰めてレースをするよりかは今回、短期間で使うことによってデサイルに求めている走りを表現できるきっかけになれば」と出走の経緯を明かす。試行の意味合いを含め、今後を見据えた上でも重要な一戦となる。
今年は変化が求められる1年になる。有馬記念は逃げて3着。年長世代と初対戦で健闘という見方もできるがポテンシャルは世代屈指で、さらなる伸びしろがあるからこそ求めるレベルが自然と高くなる。「将来を見据えた時に走りはもう少し改善が必要」と課題を口にした。前走を踏まえて調教量を増やし、年明け初戦のここに備えた。
鞍上に新コンビ戸崎を迎え、新味を求めていく。1週前追いはその鞍上を背に6F79秒7~1F11秒2の好時計。躍動感あふれる動きを見せた。安田師は「こちらがデサイルに求めている変化をしっかり伝えた上で、ジョッキーにも伝わっていた」と納得の表情。初コンタクトを取った戸崎自身も好感触を得た。
中山は昨年、年明けの京成杯Vを含めて結果を出しているコース。定量戦の前走から2キロ重くなり、初めて背負う別定58キロをはね返し、V発進を決める構えだ。
《勝てば26年ぶり》ダービー馬のAJC杯出走は少なく、00年以降だと17年に当時6歳で出走したワンアンドオンリー1頭だけ。ダノンデサイルが勝てば99年スペシャルウィーク以来、26年ぶり4頭目のダービー馬Vとなる。また、前年の有馬記念3着馬は15年7着ゴールドシップ以来、10年ぶり延べ20頭目の出走。60年オンワードベル、67年スピードシンボリ、87年ミホシンザン、90年サクラホクトオーと過去4頭が勝利を収めている。