【フェブラリーS】コスタノヴァ元気いっぱい!中2週でもきっちりWコース3頭併せ6F84秒1
2025年2月20日 05:20 25年のJRA・G1開幕戦となるダート王者決定戦「第42回フェブラリーS」の最終追い切りが19日、東西トレセンで行われた。根岸Sの勝ちっぷりが光るコスタノヴァが美浦Wコースを力強く駆け抜け、万全の態勢を整えた。
G1戴冠に向けて、根岸S覇者に課された試練は“中2週”のレース間隔。注目が集まったコスタノヴァの最終追い。Wコースの動きを見れば、その不安は一掃された。太田助手は「馬体の張りツヤも落ちていない。最後まで攻めの姿勢で馬に頑張ってもらっている」と元気いっぱいの愛馬に感心しきり。
序盤は3頭併せの真ん中に入り、折り合い重視。3~4角のコーナリングをスムーズにクリアし直線へ。鞍上が軽く手綱を促すと即座にギアチェンジ。しまい重視(6F84秒1)で力強く四肢を回転させて、12秒5→1F11秒6のラップを刻み内アトリウムチャペル(4歳1勝クラス)に2馬身先着、外ヒップホップソウル(5歳オープン)と併入した。「重点を置いたのは(最終追いを)しっかりやれるようにすること。そのために先週からメニューを組み立ててきた。間隔は詰まってはいるが、しっかり間に入れていた。前走よりも一段上がったかなと感じている」と太田助手は好感触を得ていた。
約半年ぶりだった前走の根岸Sは一頭だけ能力が違った。圧倒的なパフォーマンスで4馬身差をつけ、東京ダートは5戦無敗とした。向かうところ敵なしで挑む初のG1は相手が強化され、距離は1F延長する。それでも太田助手は「去年から目標のステージ。1400メートルよりマイルの方が合うと思っているし全く心配していない」と自信のコメントを残した。
根岸S勝利から臨むフェブラリーSは王道ローテになりつつある。昨年引退したレモンポップは23年の根岸S王者。他にも16年モーニン、18年ノンコノユメ、20年モズアスコットなど多くのG1馬を送り出している。木村師は「ファンの皆さんがよかったなと堪能してもらえるように、自分も下支えをしていく仕事をしていかないといけないと思っている。調教師の一員として果たすべき役割を果たしていきたい」と胸を張る。鞍上は女性騎手キングに決まった。混戦を極めるダート戦線。コスタノヴァがニュースターへの階段を駆け上がる。
《根岸Sの圧勝から本番の期待高まる》根岸SがフェブラリーSの前哨戦の位置付けとなった01年以降、コスタノヴァが後続につけた4馬身差は第2位の記録。1位の05年メイショウボーラー(7馬身差V)は、次戦フェブラリーSをレコードで制している。差が広がりにくいダート短距離戦での圧勝劇。絶対的な能力差がないとできない芸当だけに、例年の勝ち馬以上に期待は高まる。