プログノーシス“三度目の正直”へ敵は自分自身
2025年4月25日 05:05 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末の27日、香港シャティン競馬場で3つの国際G1が行われる。芝1200メートルのチェアマンズスプリントプライズ、芝1600メートルのチャンピオンズマイル、そして芝2000メートルのクイーンエリザベス2世C(以下QE2)で、いずれのレースにも日本馬が参戦。JRAでも馬券が発売される。
中でもメインのQE2が注目されるが、ここに3年連続での挑戦となるのがプログノーシス(牡7=中内田)だ。過去2年はいずれも2着。他にも暮れに同舞台で行われるG1香港カップ5着(23年)があり、香港に関してはすっかりベテランだ。「慣れているので落ち着いているし、追い切りの動きも良かったです」。そう語るのは同馬を担当する清山康成調教助手。昨年10月のオーストラリアG1コックスプレートで2着した後、有馬記念が11着、金鯱賞は6着と精彩を欠いているが「乗っていて衰えは感じません」と話す。課題となるスタートに関してはゲートボーイを付けた上で、枠内だけ馬服を着けるいわゆるバリアブランケットで対応するという。「練習で試したところ効果があるようなのでこれでスンナリ出てくれれば……」と続けた。
相手関係だが、今年はロマンチックウォリアーほどの絶対的な存在こそいないものの、英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスSの覇者ゴリアットや、日本のダービー馬タスティエーラ、またプログノーシスと同厩舎の3冠牝馬リバティアイランドなど層は厚い。この点をうかがうと、清山助手は次のような見解を口にした。「相手もですが、プログノーシスの場合、自分自身との闘いになると思っています。まずゲートを出て、道中は折り合ってさえくれれば、まだ見限れないと信じています」
過去2年は強敵ロマンチックウォリアーに敗れたが、今回はそのロマンチックウォリアーに乗っていたJ・マックことジェームズ・マクドナルド騎手を鞍上に迎え“三度目の正直”なるか。日曜の香港に注目したい。 (フリーライター)