【新潟2歳S】リアライズシリウス4馬身差圧勝! 来春クラシックへ手塚久師「ダービーの夢見たくなる」
2025年8月25日 05:25 破天荒な強さだった。リアライズシリウスはゲート入りを嫌がり、スタートで遅れた。それでもスピードが違った。一気に2番手へ押し上げる。瞬時に折り合ったのはセンスのなせる業。この日、現役24人目となるJRA通算1万2000回騎乗を達成した津村は「あまり後ろを待たずに追い出した」。馬場の真ん中をグングン伸び続け、後続を4馬身突き放した。「デビュー前からいい動きをしていた。課題は残るけど、一緒に調教で良くなっていければ。上を目指せる素材だと思う」と汗をぬぐった。
その体に流れるのは魅惑の血。父は英G1・2勝を挙げたポエティックフレア。現2歳が初世代となるが、受胎率(当世代の血統登録数は37頭)が低く、現在はシンジケートが解散されている。今後の活躍次第で血統的価値が高まりそうだ。名マイラーだった父を追うようにマイルで連勝を飾ったが、手塚久師は今後の距離延長にも期待。「母系に(母父の)ステイゴールドが入っているし、ムキになって無駄な脚を使うタイプでもないので」と説明した。
暮れはマイルの朝日杯FS(12月21日、阪神)か、距離延長でホープフルS(同27日、中山)に向かうのか。名指揮官はクラシック完全制覇へ、残すはダービーのみ。来春のビッグタイトルへ思いをはせた。「やっぱりダービーの夢は見たくなりますよね。十分に納得できる勝ち方だったし、強い馬が出てきて良かったです」。太陽以外で最も明るい星から名付けられたシリウス。自身のきらめく輝きで未来は明るく照らされている。
◆リアライズシリウス 父ポエティックフレア 母レッドミラベル(母の父ステイゴールド)23年3月14日生まれ 牡2歳 美浦・手塚久厩舎所属 馬主・今福洋介氏 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金3885万7000円 馬名の由来は冠名+恒星名(太陽以外で一番明るい星)。