【京成杯AH】ホウオウラスカーズ 最内強襲V! テン乗り木幡巧で重賞初制覇「やっぱ気持ちいい」

2025年9月7日 05:20

<中山11R京成杯AH>レースを制したホウオウラスカーズ(左)(撮影・郡司 修)

 サマーマイルシリーズ最終戦「第70回京成杯AH」が6日、中山競馬場で行われ、単勝13番人気のホウオウラスカーズが最内強襲V。3連単93万馬券の高配を呼んだ。好エスコートの木幡巧也(29=牧)は重賞3勝目。なお、サマーマイルシリーズの優勝馬は、しらさぎSを制すなど合計12ポイントを獲得したキープカルム(牡4=中竹)に決まった。

 高配メーカーが“三たび”大波乱を演出した。テン乗りの木幡巧が13番人気ホウオウラスカーズを重賞初Vに導く神騎乗。「やっぱり(重賞を)勝つと気持ちいい。本当に良かったです」。5年ぶりの美酒に酔いしれた。

 名は体を表す。まさに“巧”みなエスコートだった。スタート後は押してインの中団を確保。道中は「馬を信じて」じっくり脚をためた。直線は最内のわずかな隙間を見つけ、愛馬にゴーサイン。父ディープインパクトから受け継いだ絶品の切れを余すことなく引き出し、鮮やかに差し切った。

 1枠1番、恵量52キロ、開幕週。全ての条件を味方につけた。「開幕週だから位置は欲しいなと思っていた。(直線は)あまり行くところがなかったっていうのもあったけど、うまいことさばけたので良かったです」と自画自賛。高木師も「乗り難しい馬だけど、うまく乗ってくれたね」と手腕にうなった。

 二度あることは三度ある。木幡巧は17年レパードSを単勝66・3倍の11番人気ローズプリンスダムでV。20年ダイヤモンドSでは重賞での単勝歴代高額オッズ3位、325・5倍のシンガリ人気ミライヘノツバサで勝利した。重賞全3勝はいずれも伏兵でのもの。“穴のコワタク”を印象づけた。

 7歳にしてピークを迎えたホウオウラスカーズ。次走は未定も「まだまだ勝てるところがある」と鞍上もさらなる活躍に期待する。秋の中山開幕日を沸かせた穴コンビ。大舞台で再び番狂わせを起こしても不思議ではない。

 ◆ホウオウラスカーズ 父ディープインパクト 母ビーコンターン(母の父シャマーダル)18年5月18日生まれ 牝7歳 美浦・高木厩舎所属 馬主・小笹芳央氏 生産者・北海道新ひだか町の岡田スタツド 戦績32戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億2977万8000円 馬名の由来は冠名+人名より。

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