【オールカマー】レガレイラ驚速V きょうだい馬ワンツーはグレード制導入以降初の快挙
2025年9月22日 05:25 兄ドゥラドーレスを従え、レガレイラが実績のある中山ターフをビュンと駆け抜けた。ホープフルS、有馬記念に続く中山重賞3勝目。きょうだい馬の同一JRA平地重賞ワンツーは84年のグレード制導入以降初の快挙となった。秋春グランプリ連覇を狙った前走宝塚記念は11着に沈んだが、さすがはG1ホース。鞍上の戸崎は「ホッとしているのと、レガレイラと一緒に勝てたことを本当にうれしく思います」と笑顔を浮かべた。
スタートは決まらなかったものの、「この馬のリズムで行ってみましょうかという作戦」と戸崎。道中は慌てず騒がず7番手を追走した。向正面でフェアエールングが早めの仕掛け。レガレイラの後ろにいたドゥラドーレスも外から捲って、一気にレースが動いた。「外から来られましたけど、まだ早いかなという感じで。一度行かせてマークして行く形で行きました」(戸崎)。兄の“番手”にはまり3~4コーナーで押し上げ、直線に向くと加速。3歳牝馬として64年ぶりの有馬記念Vを飾った切れを見せつけた。
骨折明けの宝塚記念後、陣営は登録していた凱旋門賞を見送り、国内レース専念に舵(かじ)を切った。ここを始動戦に立て直しを図り、結果はご覧の通り。勝ち時計2分10秒2は04年コスモバルクのコースレコードに0秒1差に迫る好時計だ。鞍上は「この馬の強さをまた改めて感じました」と賛辞を惜しまなかった。
同馬を所有するサンデーレーシング・吉田俊介代表は次走について、天皇賞・秋(11月2日、東京)、エリザベス女王杯(同16日、京都)、ジャパンC(同30日、東京)のいずれかのG1に出走し、有馬記念に向かうプランを明かした。木村師は「どのレースを使っても強い立場であることは分かっているので、また少しでもファンの皆さんに喜んでもらえるような走りをできるように取り組んでいきたい」。有馬連覇の大偉業を視野に入れ、希代の女傑が秋G1を盛り上げる。
◆レガレイラ 父スワーヴリチャード 母ロカ(母の父ハービンジャー)21年4月12日生まれ 牝4歳 美浦・木村厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績10戦4勝(重賞3勝目) 総獲得賞金7億215万1000円 馬名の由来はポルトガル中西部の都市シントラにある宮殿。